研究課題/領域番号 |
08680199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
柳本 成一 福井大学, 教育学部, 教授 (20042971)
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研究分担者 |
竹之内 脩 大阪国際大学, 経営情報学部, 教授 (20029375)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 数学教育 / 授業研究 / 思考活動の表現フレーム / 算数の授業 / 対話的学び / 学習指導法 / つくっていく数学 / 構成主義 / 学び / 対語的学び / 教育方法 / 数学的思考 / 認知科学 / 評価法 |
研究概要 |
「思考活動の表現フレーム」とは、自分の「考え」を誰にでも分かるような形で構成・表現するための思考の「枠組み」である。 我々は、平成8年から10年に亘り、「思考活動の表現フレーム」を使って、子供たちが、教科書に記載されている学習内容を、(小学校の分数と面積及び中学校2年の論証を中心に)自己活動としてつくり上げていく算数・数学の授業に関する研究・実践を行ってきた。その過程で、こうした授業には次のような特性のあることを明らかにすることが出来た。 (1) 子供たちは、授業時間の活動を授業が終わっても、学校や家庭でも継続しようとする。 (2) 学習終了直後の市販のテストブックによるテストの成績は従来の授業の方が若干よい。しかし、3ケ月以上の一定期間後のテスト(例えば、県教委が任意抽出で実施する学力テストなど)では、その成績が完全に逆転する。 (3) 一人一人の発言や考え方を、その子の成績の善し悪しに関係なく、各人が無意識のうちに大切にするようになっていく。 (4) 佐藤学氏(東大)は、従来の伝達に偏った学校の授業の質的な改善のために、「対象との対話」「自己との対話」「他者とのコミュニケーションという対話」の3つの対話が三位一体となって展開するような「活動的」で「対話的」で「協同的」な学びの実現を目指し、「対話的学びの三位一体論」を提唱した。上記の算数・数学の授業は、その具体的展開になっているが、全ての子供たちに、前記の「三位一体」となった3つの対話を保証出来るか否かは、子供たちに適切な「思考活動の表現フレーム」を使わせるかどうかによって決まる。
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