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胎生マクロファージの多様性発現機構に関する分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 08770149
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験病理学
研究機関新潟大学

研究代表者

長谷川 剛  新潟大学, 医学部, 助手 (90251800)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードマクロファージ / M-CSF / M-CST受容体 / 胎生造血 / 免疫組織化学 / 分子生物学 / 子宮内膜 / 胎盤絨繊
研究概要

胎生マクロファージは骨髄に由来する単球由来とは異なった分化経路を経て分化成熟するが、本研究ではその分子機構を明らかにするため、主にマクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)の役割を検討した。
胎生初期から卵黄嚢上皮からM-CSFが産生された。胎生8日以後、卵黄嚢には赤芽球、巨核球と同時にM-CSF受容体を有する胎行マクロファージが発現した。肝原基の形成に伴い、肝造血が開始し、マクロファージ前駆細胞、およびマクロファージが産生され、胎仔各組織にマクロファージが分布した。肝内のマクロファージはin situ hybridizationによるM-CSF受容体mRNAの発現は明瞭であったが、蛋白の発現は少なく、免疫染色ではほとんど染まらなかった。むしろ肝以外の組織でのM-CSF受容体蛋白発現が強く、これはそれぞれの組織におけるM-CSF産生と関連するものと考えられた。胎生期の各組織でのM-CSF産生は種々の程度に認められ、GM-CSFやIL-3などはほとんど検出できず、胎生期のマクロファージの分化、増殖にM-CSFが重要と考えられた。一方、妊娠子宮の内膜上皮からは胎児に比較して大量のM-CSFが産生され、内各上皮に近接してM-CSF受容体を発現したマクロファージが集合していた。さらに胎絨繊毛にもM-CSF受容体が多量に発現していた。これらのことから、M-CSFは妊娠の成立と維持に重要であるばかりでなく、胎児のマクロファージの分化にも関わる可能性が示唆された。
以上、本研究によってM-CSFが胎仔および妊娠子宮に重要な分子であることが明らかになったが、今後M-CSFの3種のisoformの検討が胎生マクロファージの分化と多様性の解析に重要と思われる。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 長谷川剛: "ヒト胎児肝造血初期におけるマクロファージの分化" 肝類洞壁細胞研究の進歩. 7. 166-170 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Hasegawa G: "Immunophenotypic and ultrastructural differentiation macrophages in human hepatic hematopoiesis." Cell of hepaticsinu soid. 5. 187-189 (1995)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Naito M: "Developement,differentiation and phenotipic heterogeneity of murinetissue macrophages." J Leukoc Biol. 59. 133-138 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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