研究課題/領域番号 |
08J05685
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
育種学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西内 俊策 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 高pH条件下では植物が鉄欠乏になることが知られており、MT1は鉄の恒常性維持を介しアルカリ性塩耐性の一端を担っている可能性が示された。 / 遺伝子 / 植物 / ストレス / 特殊環境 / バイオテクノロジー |
研究概要 |
イネの炭酸塩耐性に関係すると考えられた21遺伝子について詳細な遺伝子発現解析を行ったところ、炭酸塩にのみ特異的に応答する遺伝子はなく、イネで炭酸塩ストレスに特異的に応答する遺伝子は見いだせなかった。 イネ科野生植物のChloris virgata(C.virgata)のcDNAライブラリーから得られたESTデータの、NCBIデータベースへの登録を行った。それと同時に、C.virgataのESTデータベースを解析し、シロイヌナズナやイネにおいて耐性に関与することが報告されている遺伝子のホモログを中心に、炭酸塩耐性に関与する可能性のある遺伝子を16遺伝子選び出した。これら16遺伝子のストレス応答性を解析したところ、炭酸塩処理により特異的に発現量が上昇する遺伝子は見出されなかった。一般的に塩耐性植物において細胞内のNa^+濃度の調節に関係する遺伝子群が恒常的に発現していることが知られており、同様にC.virgataにおいても、塩耐性、活性酸素除去、物質輸送などに関与する遺伝子群が恒常的に発現しており、それらがC.virgataの炭酸塩耐性を担っていることが予想された。 また、金属結合性タンパクのMetallothioneinl(MT1)を、C.virgataとイネから単離し、それらの過剰発現体シロイヌナズナの金属含量の測定を行った。その結果、WTと異なり各形質転換体では高い鉄含量を維持し、また、形質転換シロイヌナズナの根の鉄の取り込み経路に関与する遺伝子群の発現が野生型と形質転換体とで違いが無いことを確認した。このことから、導入したChlMT1a、OsMT1a、OsMT1bが鉄の恒常性維持に関与していることが示された。
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