研究課題/領域番号 |
09041193
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
木村 英作 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70153187)
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研究分担者 |
WEERASOORIYA エムブイ ルフナ大学, 医学部, 助教授
藤巻 康教 長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (10209083)
伊藤 誠 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (90137117)
WEERASOORIYA ルフナ大学, 医学部, 助教授
WEERASOORIYA エムヴイ ルフナ大学, 医学部, 助教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | バンクロフト糸状虫 / ジエチルカルバマジン / ネッタイイエカ / 循環抗原 / ELISA / 尿 / スリランカ / 象皮病 / PCR |
研究概要 |
1. 糸状虫の抗原を血清中に検出することにより正確な診断ができるが、野外調査では血清の採取・保存はしばしば困難である。指尖血を濾紙に採取し乾燥したサンプルを用いて抗原検出ができるELISA法を開発した。 2. 上記のELISA法により、2763名の住民を対象に疫学調査をした結果、ミクロフィラリア陽性率はわずか3.2%であったのに対し抗原陽性率は14.3%であった。従来の方法では、多くの感染者を見逃していたことになる。 3. 糸状虫症の免疫診断の最大の欠点は血液を採取しなければならない点である。我々は、血液の代わりに患者の尿を用いて免疫診断をすることを考え、これまでさまざまな検討を行ってきた。その結果、ほぼ実用に耐え得るIgG4ELISA法を開発することができた。この方法では、感度、特異性共に現段階ではほぼ100%を示している。今後、大規模な野外調査に応用してみることが是非必要と考えている。尿が血液の代用となるならば、今後の疫学調査に大きな進展をもたらすと期待される。 4. ジエチルカルバマジン(DEC)、アルベンダゾール、イベルメクチンを用いた治療実験が継続されている。これまでにDECは年1回のみの治療で有効であることが示された。また、過去1年にわたる観察で、アルベンダゾールとイベルメクチンの併用療法は極めて有効であることが示唆されている。 5. 象皮病に対する抗真菌剤の影響、ミクロフィラリアの血圧におよぼす影響など、臨床研究が実施された。 6. ネッタイイエカ(糸状虫の媒介蚊)の発生の季節的変動、蚊が糸状虫を伝搬する効率に関する研究が行われた。 7. 地理情報システムを利用した糸状虫症流行地のマッピング、および流行の要因を解析するための地理情報の収集が行われた。
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