配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,わが国の海岸域の多様性に富む地形とその周辺海域における風況場を予測し、その海域に建設される大規模海上施設の周辺風環境を精度良く予測評価するすることである.このため,一連の風環境数値解析システムを開発し,同時に大型風洞および温度成層風洞を用いた実験研究を行ってきた.得られた成果は以下の通りである.数値解析に関して, 1.様々な沿岸部地形とその周辺海域からなる複雑地形,および複数の構造物・建築物からなる大規模海上施設に対し、効率的で扱い易い計算格子生成法を開発した.矩形格子近似法を用いるこの方法は数値地図を併用すると容易に格子生成が可能である. 2.高いレイノルズ数の乱流場を計算できる精度の高い乱流モデル(特にLESモデル)を開発した.様々なサブグリッドモデルを試用し,Dynamic SGSモデルの有用性を例証した. 3.大気の成層性が風況に与える影響を検討するために浮力効果を取り入れた成層流計算のためのプログラムを開発してきた. 4.これらのプログラムを統合し、様々な海岸地形・沿岸海域の風環境評価に柔軟に対応できる数値解析システムをほぼ完成させることができた.しかし,まだ地面境界条件など,適切な境界条件をどう扱うかが課題である.風洞実験研究に関して 1.大型風洞を用いて海岸域を含む地形模型を風洞測定部に設置し,沿岸海域周辺の風況場の特性を調べた.特に海よりの風と陸からの風における風況場の違いに注目し,陸よりの風には地形効果による大規模構造の渦を有する乱流場であることが判明した. 2.温度成層風洞を用いて周辺風況に対する大気の成層性の影響を調べた.すなわち,日中の対流境界層,夜間の安定境界層の特徴的な流れ特性を抽出できた.
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