研究課題/領域番号 |
09490013
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
谷口 晉吉 (谷口 晋吉) 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50114955)
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研究分担者 |
江夏 由樹 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10194002)
田近 栄治 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10179723)
加藤 博 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10134636)
佐藤 宏 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50211280)
大月 康弘 一橋大学, 経済学部, 助教授 (70223873)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
1999年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1998年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1997年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 伝統的社会秩序 / 血の紐帯 / 土地制度 / 地主小作関係 / 同郷ネットワーク / 技術革新 / 税制改革 / 近代的市場制度 / 経済開発 / 伝統社会 / 社会秩序 / 社会制度 / 労働移動 / 経済変動 / 経済政策 / 開発と秩序 / 草の根民衆組織 / 農村構造 / 公法と私法 / 宗教と社会秩序 / 社会主義経済と郷鎮企業 / 国家と再配分機能 |
研究概要 |
本研究成果報告書は、上記5名に加え、平成11年度から研究分担者に加わった浅沼信爾、中馬宏之の2名を含め、7本の論文を収める。このプロジェクトは海外研究者との連携を一つの大きな柱としているので、我々の研究成果を海外の研究者に伝えるために、全て、英文論文とすることにした。とかく、我が国の研究が井の中の蛙となりがちであったことの反省に立ち、世界の研究水準に伍して、十分に自己を主張しうる質の研究を行うことを当然の前提としたからである。 本報告書は、(1)エジプト、中国、バングラデーシュの3カ国について、伝統社会の公的な秩序と、ある時はそれを支えある時はそれへ対抗する在地的な社会秩序システムとの調和あるいは相克の様態を、それぞれ血縁関係、土地制度、社会身分制度などに注目して、各社会に独自の個性的な視角から歴史的に掘り下げて論じた3論文(加藤、江夏、谷口)と、(2)工業部門における伝統・文化の役割を、現代中国における工場労働者の移動・定着の過程の中に、また、最先端の技術革新において決定的に重要な意味をもつ設計者、技術者、熟練労働者の協同作業の日欧における個性的なあり方の中に探った2論文(佐藤、中馬)、そして、(3)日本の税制改革、アジアの金融危機管理という現代の緊急課題の具体的検討の中から、応用経済学において世界観・価直観の果たす役割の重要性を喚起する2論文(田近、浅沼)からなる。 以上に概括したように、本報告所に収めた7論文は、時代、地域、対象を異にするとはいえ、どれもが堅実な実証作業の上に、文化・伝統が果たす政治・経済・社会上の重要な意義を示しており、全体として、本プロジェクトの共通の目標であった新たな研究パラダイムの構築への記憶さるべき第1歩を印したと評価しうるであろう。
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