研究課題/領域番号 |
09557034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
辻 一郎 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20171994)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 高齢者保健 / 運動訓練 / 無作為割り付け対照試験 / 最大酸素摂取量 / 筋力 / 体力 / 健康増進 / 疫学 |
研究概要 |
高齢者の健康の維持増進と疾病(障害)予防に身体運動が寄与することが期待されているが、これまで高齢者に対する身体運動訓練の効果を無作為割付け対照試験(RCT)により検証した研究は少ない。本研究の目的は、高齢者に対する6ヶ月間の運動訓練の効果と安全性をRCTにより検証することである。 対象は、仙台市在住の60歳以上の高齢者65名であり、運動群と対照群とに無作為に振り分けた。仙台市の高齢者健康福祉施設である仙台市シルバーセンターにおいて、運動群に対して1回2時間、週2回〜3回の筋力訓練と持久的運動訓練を25週間行った。対照群には、月2回のレクリエーション活動を行った。 その結果、最大酸素摂取量、肘関節屈曲筋力、免疫機能、家庭血圧、日常身体活動量、そして運動パフォーマンスの面で、有意な改善があった。最大酸素摂取量は2.1ml/kg/分増加し、これは通常の老化との関連で言うと5歳相当の改善に値した。肘関節屈曲筋力は2.4kg(16.6%)増加した。また血圧値は収縮期で7.7mmHg、拡張期で3.4mmHg低下した。これは、脳血管疾患発症リスクの20%減少に相当するものであった。運動機能の改善に伴って、日常生活での身体活動量も、介入前に比べて2.0kcal/kg(5%)増加した。運動訓練終了後6ヶ月が経過しても、最大酸素摂取量は維持(わずかに増加)しており、運動訓練に伴う日常生活での身体活動量の増大による影響と考えられた。
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