研究課題/領域番号 |
09559005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
三井 幸雄 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (40012637)
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研究分担者 |
東 常行 理学電機株式会社, 主任研究員
野中 孝昌 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30242457)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
1998年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1997年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 稀ガス / キセノン / クリプトン / 蛋白質 / X線結晶構造解析 / 位相決定 / 異常分散 / 放射光 / 重原子同形置換法 / キセノンガス / 蛋白結晶学 / X線解析 / 蛋白構造 / 重原子同型置換法 |
研究概要 |
本研究の目的は、重原子として希ガス(キセノンとクリプトン)を用い位相決定のための重原子同形置換体を得ることである。そのために我々は、5MPa程度までの圧力に耐えられるガス封入装置を作製した。この装置はキャピラリーと市販の樹脂製T字コネクタを組み合わせた簡単な装置である。 現在までにPFやSPring-8で、希ガスの圧を変化させ、リゾチーム、リボ核酸分解酵素、PCB分解酵素、およびトリプシンの蛋白質結晶に希ガスの導入を試みた。トリプシン以外の蛋白質結晶には、希ガスを導入することができた。しかし、リゾチーム、リボ核酸分解酵素については、単独で位相決定のために利用できるような重原子同形置換体は得られていない。一方、PCB分解酵素については、Spring-8のBL41XUにおいて、1つの結晶から、nativeとキセノン圧2.7MPaのデータを得ることが出来た。この重原子同形置換体は、分解能2.55A、completeness96.6%であった。このnatieveとキセノン同形置換体を処理した結果、パターソン図に明確なピークを得ることが出来た。3箇所のキセノンの座標を用いてプログラムMLPHAREにて重原子サイトの精密化を試みたが、電子密度分布図を解釈することはできなかった。そこで、この精密結果を用いて、プログラムSHARPを用いて更に、重原子サイトの精密化を行った。さらに、プログラムSOLOMONにて溶媒平滑化を行うことにより、分解能2.55Aで、蛋白質分子モデルを構築できる高品質な電子密度分布図を得ることに成功した。すなわち、希ガス単独で位相決定を行うという所期の目的を達成できた。
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