研究課題/領域番号 |
09559017
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
広領域
|
研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
安達 利一 (1998-1999) 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (80141977)
増田 康博 (1997) 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教授 (60150009)
|
研究分担者 |
石元 茂 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50141974)
森本 喜三夫 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (10011579)
増田 康博 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教授 (60150009)
猪野 隆 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (10301722)
武藤 豪 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (90249904)
安達 利一 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (80141977)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1997年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
|
キーワード | MRI / 核スピン偏極 / レーザー / 光ポンピング / NMR / 核偏極 / ヘリウム3原子核 / レーザー光偏光 / スピン偏極 / ^3He偏極 |
研究概要 |
MRIの基礎技術開発としてサファイア製円筒型ヘリウム3容器を開発し、その容器の中に、ルビジウムと窒素ガスをわずかに入れ、その中にヘリウム3ガスを封入し、ヘリウム3原子核スピンを偏極した。サファイア容器は、単結晶で作られており、円筒容器の円板部は、ルビジウム原子偏極用レーザー光照射用窓になっている。単結晶のc軸は、円板面に平行にしている。サファイア結晶は、複屈折性があり、c軸方向に振動する波とそれに垂直な方向に振動する波では、屈折率が異なるため、サファイア透過後にそれら二つの波の間で位相を生じる。ルビジウム原子を偏極するため、円偏光レーザーが照射されるが、複屈折性の為に円偏光がくずれる。この円偏光のくずれを補償するためにレーザー窓と同じサファイア板を置き、そのc軸を窓のc軸と垂直にし、窓通過時の位相差を補償した。ルビジウム原子偏極は、ヘリウム原子との衝突時の超微細相互作用により、ヘリウム3原子核スピン偏極に移行される。ヘリウム3原子核偏極をNMRによって観測した。また、レーザー照射を止め、偏極緩和を観測した。緩和時間は、40時間であった。ガラス容器の場合、この値を得るには、10個の容器に対して、1個得られるのが普通であり、サファイア容器は、期待通りの性能を持っていることが判明した。これは、世界で初めての試みである。また、補償板を回転させ、偏極を観測し、予想通り、円偏極のくずれが起き、その結果、ヘリウム3原子核偏極の大きさが変わることが判明した。この結果は、学会、研究会等で発表し、出版準備を進めている。
|