研究課題/領域番号 |
09630059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
森野 勝好 立命館大学, 人文科学研究所, 教授 (80066612)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | CNC工作機械 / アジア発展途上国 / 生産様式の変革 / NC工作機械 / 工業化 / 生産様式 / 技術移転 / アジアの工業化 |
研究概要 |
本研究の目的は、現代技術革新の典型として、NC工作機械の普及がアジア発展途上諸国の工業化にどのような影響を与えるか、検討することであった。この機械設備の普及を正確に把握するためには、第一に各国の機械設備統計を必要とする。しかし、こうした統計が存在するのは、日本以外にアジアでは中国(詳細な統計は公表されていない)と韓国(1990年)、インド(1968年と1986年の調査)のみである。したがって、便宜的に機械の生産と輸入を加えたものから輸出を差し引いた結果を「消費」とみなし、これを積算して、その国の機械設備保有台数を推定する(「報告書」第1章)。 しかし、それらの機械がどのように使用されているか、をみるためには現地工場調査を実施しなければならない。この10年近く、アジア各国の工場を歩き今回はそのまとめの段階入った(「報告書」第2-4章)。しかしながら、計らずも、1997年の夏にはじまったアジア通貨・金融危機は各国の工業化とこの機械の普及に重大な影響を与えた(「報告書」第5章)。 そうした障害にもかかわらず、アジア各国の工業化とこの機械の生産・輸入への志向は並々ならぬものがある。特に、中国、インド、タイの場合、それぞれ形態が異なるとはいえ、この機械設備の導入に熱心である。(「報告書」第5章第3節)。もはや、試験的なものとしてではなく、世界市場で生き残るために必要な生産設備として導入しているといってよい。これは、アジア発展途上諸国の生産様式を変革することは疑いない。問題は、それによって生産能力が飛躍的に拡大するが、市場とそれに依拠する社会的関係である。これについては、今後の研究課題とする。
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