研究概要 |
VAX Alpha Station255/300systemを導入し、これまで開発、改良、拡張してきた反応計算、構造計算、データ解析などの諸プログラムを移植し、使用可能状態にした。種々のテスト計算を行い、これまでの計算結果が再現されていることを確認した。 これを用いて、天体核反応として重要な^7(d,n)^8B反応などのデータ解析、断面積の理論計算等を行った。その結果に基づき、束縛状態の形状因子に対する不定性の影響の少ない天体核反応光因子が求められた。^7Be+p反応に対するS_<17>(0)として約18eV・bという値が得られた。この方法の一つのテストとして、^<12>C(d,p)^<13>反応をいくつかの入射エネルギーで系統的に調べ、この反応の断面積を同様の処方で計算した。 また東北大学サイクロトロンRIセンターでこれまで取得した(p,n)反応、(n、n)反応などのデータ解析等と論文原稿作成を進めた。特に(p,n_<IAP>P)反応の結果からアイソバリックアナログ状態の幅を求め、アイソベクトル単極子モードの影響を議論した。また、工学ポテンシャルのアイソベクトル依存項の系統性に関する知見を得ることができた。^<17,18>O(o,n)^<17,18>F反応の0度での断面積と偏極移動量の測定値から^<17,18>Oの太陽ニュートリノ吸収断面積を求めた。そのほか、^<40>Ca(p,n)反応、^<6,7>Li(p,n)反応などのデータ解析と殻模型型計算、歪曲波理論計算が行われた。また、(n,n)反応の工学ポテンシャルパラメーターのエネルギー依存性をパラメトライズし、分散公式を用いてハートリーポテンシャルと芯偏極部分を分離する解析を行った。
|