研究課題/領域番号 |
09670323
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 国立がんセンター |
研究代表者 |
杉山 和夫 国立がんセンター, 研究所・ウイルス部, 研究員 (10242520)
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研究分担者 |
加藤 宣之 国立ガンセンター研究所, ウイルス部, 室長 (40150883)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | C型肝炎ウイルス / 感染性クローン / 培養細胞 / long RT PCR / long RTPCR / long RT-PCR |
研究概要 |
これまで報告してきた感染系における接種血清のHCV分子種は著しいquasi-speciesを呈していたが、HTLV-1感染T細胞(MT-2C細胞)に感染後、特定の分子種のみが増えてくることを見いだした。このような特定のクローンだけを増幅させるためにHCV感染8日目の細胞よりRNAを抽出し、HCVの構造領域および非構造領域に対してそれぞれlongRT PCRで増幅する事に成功した。これら二つのfragmentをプラスミドpBR322へ同時に導入することによってプラスミドのライブラリーを作製した。得られた196クローンのうち適切な長さと量のRNAが合成できたのは60クローンであった。3から5クロ-ンを1セットにして、MT-2C細胞にRNA transfectionを行った。Transfection後7,14日の上清からHCV RNAが検出されたものは3セットであった。さらに、そのセットのなかの個別のクローンについて同様のこと行ったところ、5クローンが陽性であった。最終的にcell free transmissionによって感染性クローンの可能性を持つものが3クローン得られたが、HCV産生能は弱いと考えられた。 次に、より強い感染性を示すクローンを得るために、上述3クローンからconsensusなアミノ酸配列を持つクローンを再構築した。このクローンにおいてHCV蛋白の合成が正しく行われることを確認するために、CMV promoterのもと、COS-1細胞で発現させcore、envelope2,NS3、NS4A、NS5A蛋白の発現を調べた。その結果、今回初めてHCV感染培養細胞由来のクローンよりこれらの蛋白発現が確認された。 以上のことより感染性クローンとして必要な条件が確認できたので今後このクローンを用いてより強い感染性を確認し、培養細胞を用いたHCV感染増殖系を確立する予定である。
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