研究課題/領域番号 |
09670501
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
永田 頌史 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (10108722)
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研究分担者 |
前田 正信 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教授 (80181593)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 気道アレルギー / 大脳辺縁系 / 視床下部 / 条件づけ / ヒスタミン遊離 / 前視床下部破壊 / C-fos mRNA発現 / Fos蛋白発現 / c-fos m RNA発現 / 気道反応 / Fos蛋白 / 気管支肺胞洗浄液 / 好酸球 / マイクロインジェクション |
研究概要 |
申請者らは、電気的凝固法によって前視床下部を破壊(AHL)したモルモットや、ラットで即時型および遅発型の気道アレルギー反応が抑制されることや、条件づけによるヒスタミン遊離とその機序について研究報告を行ってきた。今回は、1)電気的凝固法の代わりにカイニン酸のmicroinjection法によってAHLを作成し、気道アレルギー反応の抑制がみられるか、またその時の脳局所の神経細胞の活性化状況の検討、2)条件づけによるヒスタミン遊離が起こる脳内機序の検討などを目的として実験を行った。 (結果)1. microinjection法によるAHLの作成と、脳局所神経細胞の活性化:神経線維に影響を与えず神経細胞のみを破壊するカイニン酸(0.3%液 50nl)をmicroinjection法で前視床下部のmedial preoptic area(MPO)に注入したMPO群では、抗原吸入後の遅発型アレルギー反応の指標である気管支肺胞洗浄液中の好酸球数や比率が偽手術群や対照群に比較して有意に少なく、本方法でも遅発型気道アレルギー反応が抑制されることが確認された。次にAHLの手術後7日目に麻酔下で脳を潅流固定し視床下部室傍核、扁挑体などのFos蛋白発現神経細胞を調べた。しかし現在までのところ、上記3群の間に大脳基底核のFos蛋白発現神経細胞数に有意差は認められなかった。今後、手術後の脳潅流固定までの期間と抗原吸入後の脳局所のc-fos発現などを検討する予定である。 2. 条件づけによるヒスタミン遊離の脳内機序に関する研究:卵白アルブミン(OA)感作ラットにOA吸入(無条件刺激)と硫黄臭のあるdimetyl sulfide吸入(条件刺激)を組み合わせて、条件づけ群と非条件づけ群を作り、条件刺激のみを与えたあと30分後に両群の脳を摘出して凍結切片を作り、in situ hybridization法にて脳局所のc-fos発現部位を調べた。視床下部室傍核を中心にc-fosの弱い発現を認めたが、両群間に差は認められなかった。今後、条件づけの方法、条件刺激後の脳摘出までの時間などを検討する予定である。
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