研究概要 |
内リンパの動態を計測するための基礎実験として以下のことを行った。 1. 97年度の基礎実験で有用との結果が得られたFASE(Fast Advanced Spin Echo)法による拡散(diffusion)画像による低流速の測定実験を行った。 2. 97年に用いたファントムよりさらに小型のファントムを作成し,より内耳に近い条件での実験を行い,最適なシーケンスを検討した。 3. しかし,信号/雑音比が不良であったため,短時間での撮像が困難であり,ボランティアを用いた生体での実験に応用することができなかった。 4. 99年1月大学内に新たに設置されたMRIの高性能化により撮像時間の短縮を計ることができ,最終的に6秒での像収集が可能になった。その結果生体での実験への可能性が示唆された。 最終的に確立された実験系用シーケンスは以下のとうり。 Pulse Sequence 2D FASE Diffusion Weight Number of shot 1,ST8mm,FOV 15^*15cm,NAQ1,6sec. Max MPG 1246 resolusion 1.2^*1.2mm. 5. 現在,生体での内耳リンパの流れを計測するのに必要な解像力を検討しており,できるだけ速やかに最終的な生体用シーケンスを作成し,ボランティアおよび患者での検査をはじめたい。
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