研究課題/領域番号 |
09740158
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
数見 哲也 大阪府立大学, 総合科学部, 講師 (40224422)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | パス空間 / ループ空間 / オルンシュタイン・ウーレンベック作用素 |
研究概要 |
パス空間におけるオルンシュタイン・ウーロンベック過程を有限次元の拡散過程による折れ線近似で構成する際にその生成作用素の計算であった。そこでループ空間におけるオルンシュタイン・ウーロンベック過程を同様の手法により構成するためにループ空間におけるオルンシュタイン・ウーロンベック作用素の生成作用素を計算をおこなった。このときをループ空間に対応したカメロン・マルチン空間の部分空間の正規直交を用いて生成作用素を無限級数に展開して表現した。この無限級数の和を計算するのに小川重義氏によって研究された確率積分の一種のいわゆる小川積分を用いればよいことが分かった。この生成作用素の表現を通常のパス空間におけるオルンシュタイン・ウーロンベック作用素と比較してみると、多様体の曲率の微分を含んだはるかに複雑な形をしているにもかかわらず、二階の微分の項と係数は有界であり一階の微分の項は高い次数の可積分性を持っていることが明らかになった。このことによりパス空間におけるオルンシュタイン・ウーロンベック過程の構成と同様に有限次元の拡散過程による折れ線近似ループ空間におけるオルンシュタイン・ウーロンベック過程の構成が行えることが分かった。以上のパス空間及びループ空間で構成したオルンシュタイン・ウーロンベック過程は初期分布がウイナー測度であった。そこでパス空間及びループ空間の各点から出発するようなオルンシュタイン・ウーロンベック過程の構成を試みたがはるかに困難な問題がありこれからの研究課題として残った。
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