研究概要 |
1.遷移金属イオンと強い錯化能を有するイミノニ酢酸基をプロトヘムのプロピオン酸部位にベンダントした修飾ヘムを合成した。 2.この修飾ヘムが,アポシオグロビン,アポヘモグロビンに効率よく再構成されることがわかった。 3.得られた再構成シオグロビンについては,遷移金属イオンを添加するとほぼ定量的に錯体を形成し,シオグロビン活性中心にある配促水のpkaを0.5〜1.0低カさせることが示された。これはシオグロビン表面での金属イオンとの錯形成が,シオグロビンヘムポケットを少しだけ押し拡げていることを示唆している。 4.このこととよい対応を示して,シオグロビン活性中心への電子移動速度(アスマルガン酸による還元で見積った)が,遷移金属イオンの結合によって10倍くらい加速された。また,この加速効果は,3で述べたpkaの変化の順とよい対応をなした。 5.このような変化は,アルカリ金属,アルカリ土類金属では全く見られなかった。
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