研究課題/領域番号 |
10041146
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 西日本工業大学 |
研究代表者 |
岡田 知子 西日本工業大学, 工学部, 助教授 (30258503)
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研究分担者 |
加藤 仁美 九州大学, 工学部, 助手 (80037936)
伴丈 正志 長崎総合科学大学, 工学部, 助教授 (60218675)
長谷川 清 岐阜聖徳学園大学, 外国語学部, 助教授 (70208479)
劉 剛 西日本工業大学, 工学部, 助教授
LIU Gang OKINAWA UNIVERSITY Prof.
殷 仁民 中国雲南省城郷規劃設計研究院, 顧問
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 集住文化 / 共生 / 空間構造 / 生活文化 / ダイ族 / 少数民族 / 中国 |
研究概要 |
中国雲南省に居住する少数民族のうち、タイ族を対象に調査を行った。調査は雲南省景洪市において16集落の予備調査を行い、重点調査集落を〓酒鎮曼回村公所の隣接する2集落(曼共・曼景門)に選定し、調査を実施した。その結果以下のことが明らかになった。 タイ族の住居・集落は精霊信仰と上座部仏教が結びついた精神文化のもとに形成されてきたところに特徴がある。空間構造や生活慣行をみると精霊信仰と上座部仏教がうまく棲み分けをしながら共存している。たとえば、集落空間では精霊信仰の象徴であるテウダーバーン(村の神)とカーンツァイバーン(村の中心)と上座部仏教の象徴である寺や塔がそれぞれ空間的な存在感・あるいは象徴性を失うことなく共存している。また、生活慣行をみても僧侶と祭司がそれぞれ役割分担し、共存している。 集落空間の基本的かつ重要な構成要素として「ティウラマン(村の神)」、「ガンツァイマン(村の中心)」、「パッツマン(村の門)」、「寺」があり、ほとんどの村にその存在が認めらる。テウダーバーン(村の神)ではリンバン、カーンツァイバーン(村の中心)ではウンバン・ションバン、寺ではトゥックシーンという行事が現在もなお継承されるようなしくみがある。さらにこれらの行事を通して村人が連帯性、共同性を育くむしかけになっている。そして、上記の構成要素と行事が重層的に用意されているため、そのうち一つでも欠けにくいしくみになっている。結果として、持続可能な環境形成がなされており、良好な共同体を形成しているといえる。
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