配分額 *注記 |
39,240千円 (直接経費: 38,400千円、間接経費: 840千円)
2001年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2000年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1999年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1998年度: 20,600千円 (直接経費: 20,600千円)
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研究概要 |
平成10年度から平成13年度までの研究成果の概要を以下に記す。 1)アブレーション加工特性に及ぼすレーザ波長の影響調査 各主材料にナノ秒パルスレーザを照射した場合のアブレーション穴あけ加工特性を調べた.照射したレーザ波長はQスイッチYAGレーザの第2高調波(λ=532nm),第3高調波(λ=355nm)及び第4高調波で(λ=266nm)である.アクリル樹脂を用いて穴あけ加工特性を調査した結果,第2高調波及び第3高調波ではナノ秒パルスにも関わらず穴周辺に熱影響部がみとめられること及びレーザの照射回数の増加と共に割れが発生し熱加工特有の現象を示すが,第4高調波では熱影響部は殆ど認められず量子加工的になることが確認された.また,レーザ照射中及び照射後のプラズマ発光強度の変化を調べ,プラズマと入射ビームとの相互作用が加工速度に大きく影響得ることを明らかにした. 2)異波長パルスレーザ重畳照射時における各種材料の溶融特性の解明 基本波パルスYAGレーザ(波長:1064nm)と第2高調波QスイッチYAGレーザ(波長:532nm)を各種金属表面に照射し,その場合の溶融特性を詳細に解明した.その結果,光の反射率の高い純銅や純アルミニウムではピーク出力5kW級の基本波YAGレーザでは全く溶融しないが,第2高調波を重畳すると基本波YAGレーザビームの吸収が促進され溶融断面積が3割以上拡大することが明かとなった.銅およびアルミニウム以外の材料でも2波長を重畳することにより溶融効率が向上することを確認した.さらに,極薄板(0.1mm以下)の重ね溶接の場合,基本波YAGレーザでは溶接できないのに対し,異波長重畳レーザ照射では高反射率の純銅でも安定に溶接できることが明らかになった. 3)レーザ溶接におけるキーホールダイナミックスの直接観察 連続およびパルスレーザ溶接におけるキーホール挙動を高速度X線透視装置とプラズマ観察用の高速度ビデオを同期させて高時間分解能観察を行った.その結果,連続レーザ溶接では一定レーザ出力にも関わらずキーホールの深さおよび形状は速い周期で不安定に変動し,これが特有のポロシティ形成を惹起することを明らかにした.またパルスレーザ溶接では,レーザ出力を急激に減衰させるとキーホールが崩壊し,金属蒸気とシールドガスがキーホール底部に閉じこめられ特有のポロシティが形成され,この防止にはパワー減衰時に適切な波形制御が有効であることを示した.
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