研究課題/領域番号 |
10306011
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
飯山 賢治 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 教授 (60012077)
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研究分担者 |
小島 克巳 (小島 克己) 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 助教授 (80211895)
松本 雄二 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30183619)
片山 義博 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (10214339)
新谷 博幸 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (30282693)
石井 忠 農林水産省森林総合研究所, 生物機能開発部, 研究室長(研究職) (90353573)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
36,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 1,410千円)
2001年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2000年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1999年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1998年度: 20,700千円 (直接経費: 20,700千円)
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キーワード | 植物細胞壁 / リグニン / セルロース / リグニン-多糖結合 / フェルラ酸架橋結合 / ラムノガラクチュロナン / 過ヨウ素酸酸化 / Biokman LCC / Bjorkman LCC / リグニン・多糖結合 / DDQ酸化 |
研究概要 |
植物細胞壁中のリグニンの大部分は細胞壁多糖と化学結合しており、植物細胞壁の利用にとって大きな影響を与えている。飼料として用いられているイネ科植物の細胞壁中には、フェルラ酸を介したリグニン-多糖架橋結合が存在し、その消化性と深く関わっている。木質系植物細胞壁中ではパルプ製造との関わりで、リグニンと多糖の直接エーテル結合が重要である。それら結合の結合位置の決定及び結合量の定量的把握は植物細胞壁の生合成機構の理解及び有効利用開発にとって極めて重要である。本研究では、温帯イネ科植物細胞壁中に存在するフェルラ酸を介したリグニン-多糖架橋結合の結合部位に関して2,3-dichloro-5,6-dicyano-benzo-quinene (DDQ)を用いて処理することにより、糖残基の主要な結合部位はリグニン側鎖ベンジル位であることを明らかにした。また熱帯産イネ科植物については、温帯産とは異なり、p-クマール酸が結合に関与していること、その結合の様式は組織によって異なるとともに、同じ柔組織でも部位で異なっていた。 細胞壁中のリグニン-多糖直接エーテル結合について針葉樹、広葉樹およびイネ科植物細胞壁を過ヨウ素酸酸化処理し、アルジトール・アセテート分析することにより、リグニン-多糖結合に関与した糖を糖残基の種類とその結合部位を検討した。その結果セルロースC6位がリグニンと結合していること、セルロース鎖のグルコース残基100個に1個程度結合しているようであった。これまでの知見とは異なり、中間層ではリグニン-多糖直接エーテル結合は少なく、二次壁ではセルロースがリグニンと高頻度でエーテル結合していることが、細胞壁をカルボキシメチル化することにより明らかになった。また、ホウ素を経由した多糖間の結合様式について明らかにした。
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