研究課題/領域番号 |
10306021
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物資源科学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
山口 勇 理化学研究所, 微生物制御研究室, 主任研究員 (20087589)
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研究分担者 |
本山 高幸 (本山 高率) 理化学研究所, 微生物制御研究室, 研究員 (70291094)
有江 力 東京農工大学, 農学部, 助教授 (00211706)
工藤 俊章 理化学研究所, 微生物学研究室, 主任研究員 (80109793)
GOUTHU Satya 理化学研究所, バイオデザイン研究推進グループ, 奨励研究員
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
25,500千円 (直接経費: 25,500千円)
2000年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1999年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1998年度: 16,600千円 (直接経費: 16,600千円)
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キーワード | 環境汚染物質 / 環境修復 / バイオリメディエーション / 植物-微生物共生系 / 根圏微生物 / ファイトリメディエーション / PCNB / PCP / バイオレメディエーション / ファイトレメディエーション / 浄化 / バイオレミディエーション / 植物-微生物複合系 / ファイトレミディエーション / マルチトレーサー |
研究概要 |
1 植物-微生物共生系を用いた土壌環境中のPCNB類縁化合物の浄化 植物根圏微生物約500株を対象に、ペンタクロロニトロベンゼン(PCNB)代謝能を持つ微生物を選抜した。PCNB→ペンタクロロアニリン(PCA)変換能を持つ微生物は多く、そのうち、Pseudomonas gladioli M-2196は、ニラ根圏に定着性を示した。また、PCNB→ペンタクロロチオアニソール(PCTA)変換能を持つ15-4株を選抜し、この菌をMortierella sp,と同定した。ニラ-根圏細菌P. gladioli M-2196、ハクサイ-糸状菌15-4共生系によるPCNB代謝のモデル検証実験の結果、微生物単体よりも土壌中のPCNBをそれぞれPCA、PCTAへ微生物単独よりも効率的に変換できることを示した。大腸菌(Eschericia coli)由来のPCNB→PCA還元反応を司る酵索を粗精製し、これがフラボタンパク質であることを推定した。PCNBの代謝物にエストロゲン様作用を持つものがあること(環境ホルモン活性が疑われる)を明らかにした。ペンタクロロフェノール(PCP)代謝酵素エンコード遺伝子pcpBをSphingomonas chloropheolicaからクローニングした。当該遺伝子を根圏細菌P. gladioli M-2196および根圏非病原性Fusarium sp. に導入し、それぞれニラ、トマト根圏に定着させてPCP汚染土壌に植えたところ、土壌中のPCPを効率よく分解した。PCNB投与量を減少させるための根こぶ病代替防除法として、Phoma glomerataを利用した生物防除の可能性を示し、これがP. glomerataの産生するエポキシドンの反オーキシン活性によることを示した。 2 植物-微生物共生系を用いた土壌環境中の金属の浄化 マルチトレーサーを用いた実験で、植物種などにより土壌中の金属集積能が異なることを示した。土質など、環境条件が植物による金属集積能に影響を与えることを示した。共生微生物が、植物による金属集積能に影響を与えることを見出し、例えばトマト-非病原性Fusarium sp.T3共生系が、トマトによるセシウム、ストロンチウム等の集積効率を向上させることを見出した。 3 植物共生(定着)微生物の共生能に関する分子生物学的研究 植物共生(定着)微生物の効率的な変異株作製法の検討を行い、共生能喪夫変異株を取得し、変異遺伝子を解析した。また、共生微生物の由来について分子進化学的考察を加えた。
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