研究課題/領域番号 |
10430002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済理論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉川 洋 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (30158414)
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研究分担者 |
徳井 丞次 信州大学, 経済学部, 教授 (90192658)
大瀧 雅之 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (60183761)
浅子 和美 一橋大学, 経済学研究所, 教授 (60134194)
福田 慎一 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (00221531)
宮川 努 学習院大学, 経済学部, 教授 (30272777)
宮川 務 日本開発銀行, 名古屋支店, 企画調査課長
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 経済成長 / 産業構造 / 技術進歩 / イノベーション / 日本経済 / マクロ経済学 / R&D / 雇用 / R&D |
研究概要 |
3年間の研究によりえられた最大の成果は、吉川が米国カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)青木正直教授と共同で行った産業構造の変化と経済成長に関する理論的研究である。論文はJournal of Economic Behavior Organizationに発表される。従来の経済成長理論では「新しい」成長理論も含めて、成長を制約する基本的な要因は資本の限界生産の逓減であった。上記の研究では個別の財・サービスに対する需要の飽和が経済成長を制約する基本的要因だと考える。したがって新しい財・サービスを生み出す力が成長の主動因となる。 このモデルのインプリケーションは、経済成長は必然的に産業構造の変化を伴うというものである。技術進歩の測度としてはこれまで全要素生産性(TFP)のみが考えられてきたが、新しい財・サービスを生み出し産業構造の変化をもたらすことが、TFPとは異なるイノベーションであることを理論的に示すことが出来た。 さらに吉川は、松本幸夫氏(日本政策投資銀行)と共同で、産業構造の変化と経済成長の間に日本やドイツでは正の相関があることを示した。また戦後の米国経済についてはそうした関係が見出せないが、19世紀や戦前の米国経済については日本と同じように正の相関があることを見出した。 このほか浅子はその著書でマクロ政策との関係で戦後日本経済の成長と構造変化について実証分析を行った。大瀧は新しい成長理論など新古典派的なマクロ経済学とは異なるケインズ的なマクロ理論のミクロ的基礎について研究を行った。福田は東アジアの経済成長に関する実証分析を行った。宮川は資本ストックのデータを自ら作製し、90年代に入り日本の経済成長が低下した原因について考察した。
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