研究課題/領域番号 |
10470013
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
重川 宗一 国立循環器病センター研究所, 循環分子生理部, 部長 (00113738)
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研究分担者 |
岩本 隆宏 国立循環器病センター研究所, 循環分子生理部, 室員 (20300973)
若林 繁夫 国立循環器病センター研究所, 循環分子生理部, 室長 (70158583)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | Na^+ / Ca^<2+>交換輸送体 / Ca^<2+>交換阻害薬 / Ca^<2+>シグナリング / H^+交換輸送体 |
研究概要 |
本研究においては、心筋細胞膜Na^+/Ca^<2+>交換輸送系を主な研究対象として、1)輸送体分子によるイオン交換輸送機序とその制御の研究を行い、その結果、この輸送体のイオン輸送通路が通常のイオンチャネルやポンプとは異なったユニークな構造モチーフを持つことが明らかになり、また、イオン輸送に関わる重要なアミノ酸残基がいくつか同定された。我々は、同時にNa^+/H^+交換系についても同様な構造・機能相関の研究を進め、両者の比較検討を行っている。これまでに得られたデータからは、両輸送系の膜トポロジーにはかなりの差異が存在すると思われる。2)我々は暫く前に、Na^+/Ca^<2+>交換輸送系の初めての特異性の高い阻害薬を開発することに成功し、本研究では、これを利用するイオン輸送の分子機序、薬剤の作用部位の同定、および、輸送体の細胞生理における役割の検討を行った。この薬剤は依頼に応じて世界の多くの研究者に配布され、種々の組織でこれを用いた研究成果が多数論文発表され始めている。これらの結果に基づいて、より選択性の高い、また、輸送体分子種間で親和性が大きく異なる薬剤の開発が進んでおり、虚血・再環流障害、不整脈などの病態治療に使用可能な阻害薬の開発が期待されている。3)Na^+/Ca^<2+>交換輸送体の異なった分子種の生理機能と病態における役割、並びに、輸送体分子内機能ドメインの機能的重要性をin vivoモデルで検討するため、トランスジェニックマウス、ノックアウトマウスを用いた研究を進めている。また、Na^+/H^+交換系に関しては、この輸送系各アイソフォームに共通で機能発現に必須な内在性cofactorが本研究で発見され、輸送系とこの蛋白質の相互部位が明らかにされた。現在その作用機序の詳しい検討が行われている。
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