研究課題/領域番号 |
10490014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
磯谷 孝 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (50014452)
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研究分担者 |
高橋 清治 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30126106)
亀山 郁夫 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (00122359)
渡邉 雅司 (渡辺 雅司) 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (90133214)
鈴木 義一 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (40262125)
富田 武 成蹊大学, 法学部, 教授 (10207607)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | ソヴィエト / ソ連 / スターリン体制 / アヴァンギャルド / ロシア革命 / 戦時体制 / 共産党 / 第一次世界大戦 |
研究概要 |
本研究は、ロシア・ソ連史をとらえる時間的な枠組と、狭い意味での歴史学の領域を越えた多面的な分析視角の二点にその特徴がある。 第一に、ソ連史を「両大戦間期」という時間的な枠組の中でとらえ直し、新たなソヴィエト史像を提示することになった。具体的には、形成期のソヴィエト体制に、総力戦としての第一次世界大戦の経験と、総力戦の時代の思考の強い影響が見られることが、具体的に明らかになった。また、1930年代の政治・経済体制の成立が、世界大戦の脅威と戦時体制への移行過程と不可分の関係にあることが、文化と政治の両面で明らかになった。 第二に、ソヴィエト社会主義体制を多面的・多角的に分析する成果が生み出された。その対象と分野は、言語学、哲学・思想、政治学、経済学、歴史学、文学、文化論、芸術論に及び、個々の研究成果の中で、複数の領域からの分析が総合されている。 たとえば、亀山郁夫の研究は、マンデリシタームやエイゼンシュテインなどの芸術家の作品とその活動を、1930年代のスターリン体制の政治的な文脈の中で解明した。また、富田武の研究は、「ソヴィエト愛国主義」の起源と意味を、国際的な緊張が高まる中での1930年代の政治史の文脈の中で明らかにしたものであり、社会構造や社会意識の考察を通じて1930年代後半のスターリン体制の実態を解明した。 第三に、現代の「ユーラシア主義」やロシア・ナショナリストの視点からのロシア革命やソビエト史像を分析することを通じて、ロシア史・ソビエト史のみならず現代ロシアの思想とイデオロギーの状況についての研究の成果も得られた。
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