研究課題/領域番号 |
10610011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
丹治 信春 東京都立大学, 人文学部, 教授 (20112469)
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研究分担者 |
岡本 賢吾 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (00224072)
神崎 繁 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (20153025)
野本 和幸 東京都立大学, 人文学部, 教授 (70007714)
篠原 成彦 信州大学, 人文学部, 助教授 (60295459)
石川 求 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (80192483)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 自然主義 / 認識(活動) / 意味 / 様相 / 信念 / 翻訳の不確定性 / 自己知 / ラッセルのパラドクス / 観察なき知識 / 可能性 / アンスコーム / フレーゲ / ケント翻訳の不確定性 / 言語 / 命題 / クワイン / 合理性 / 心理意味論 / 外在主義 / 抽象的対象 / プラトニズム / 遠近法 / カント |
研究概要 |
本研究は、自然主義的立場からの認識活動の説明はどこまで可能か、特に、そうした説明のうちに不可避的に登場する「形而上学」的な諸概念をどう取り扱うべきか、という問題を中心に検討してきた。すなわち、(1)物理主義的心理意味論における実証不可能な「因果関係」、(2)志向的態度帰属に登場するフレーゲ的意義やラッセル的な単称命題、(3)数学的存在者の還元に必要な様相概念、等に焦点を据え、その自然化の可能性を探るとともに、一般に哲学的・形而上学的言説に対して自然主義はどう関係しうるのかを考察した。各分担者の三年間の研究成果をひとまずまとめると、次のようになる。 篠原は、心の自然化の追求の一環として、自己知、とりわけアンスコーム的な「観察なき知識」について自然主義的観点からの分析・説明を与える方途を追求した。野本は、ラッセルのパラドクス、フレーゲ的アブストラクションをめぐる最新の研究成果を織り込みつつ、論理学・数学の哲学の諸問題にまで考察を広げながら、フレーゲとラッセルを超える新たな意味理論の可能性を探っている。石川は、ライプニッツ、ヴォルフ派からカントへの流れを主題に取りつつ、可能性、現実性、潜在性といった様相概念の再吟味を行うことで、自然主義の今後の課題を明らかにした。丹治は、自然主義、とりわけ反・心理主義の観点からストレートに信念や命題の概念に挑戦し、心の自然化が経てゆくべき理論的進展の階梯を描きながら、今後の方向性に一つの明確な指針を与えている。また神崎は、道徳的実在論についての多年に亙る検討を踏まえながら、自然主義に対するその関わりについて独自の観点から追求した考察を準備している。岡本は、論理的・数学的な知識の形成可能性と、その実際の形成プロセスとを、形式言語の創出・展開という観点から分析・説明する可能性を追求し、自然主義的知識論との関連を明らかにしようと努めている。
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