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ジャーヒリーヤ時代からイスラーム時代にかけての暦・巡礼・交易システムの変遷

研究課題

研究課題/領域番号 10610365
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 東洋史
研究機関東京女学館短期大学

研究代表者

医王 秀行  東京女学館短期大学, 国際文化学科, 助教授 (20269426)

研究期間 (年度) 1998 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワードメッカ / ジャーヒリーヤ / イスラム暦 / ムハンマド / アラビア半島 / イスラム / 巡礼 / 閏月 / 暦 / ジャーヒリーカ時代 / アラブ / ジャーヒリーヤ時代
研究概要

アラビア半島には各地に偶像神が祭られ、巡礼行事が行われていた。メッカのみを唯一の聖地、巡礼地とみなす従来のメッカ中心史観は改めねばならない。各地の巡礼地では、複数の部族が役割分担をして、巡礼者の安全保障、偶像、聖地の管理、巡礼儀式の執行、市での商取引の管理などを行った。半島全域にわたって、このようなシステムを確保するために、当時の暦は太陰太陽暦が用いられていた。シリア方面では夏、湾岸では秋、イエメンでは冬、メッカを含むヒジャーズ地域では春に巡礼祭が行われたが、このため、純粋な太陰暦に数年に一度閏月を入れて、季節のずれ、すなわち太陽暦とのずれを調整していたのである。純粋な太陰暦は29.5日の12ヶ月で、一年は354日となる。これでは、毎年、11日ずつ、太陽暦とずれていくので、約3年に一度閏月を挿入して、一年を13ヶ月としたのである。メッカで閏月の挿入を含む、暦の管理をになっていたのが、キナーナ族であり、職名をナースィーと呼んだ。閏月の挿入に関して最大の問題は、どのような周期で閏を挿入したかである。メッカへの巡礼はユダヤ、キリスト教徒も関わっており、このためユダヤ教の過越祭、キリスト教の復活祭とあわせるため、ユダヤ暦の閏の周期を導入したと思われる。預言者ムハンマドはメッカ占領の後、この閏のシステムを廃止し、ナースィーの職務を禁じた。このため、純粋な太陰暦が導入され、メッカへの巡礼は毎年、11日ずつ、ずれていくことになった。従来の巡礼、交易システムを廃棄し、メッカを唯一の巡礼地とする新しいシステムをムハンマドは導入したのである。イスラム暦は、ジャーヒリーヤ時代の暦をひきずったものではなく、新たなイスラムの暦なのである。

報告書

(4件)
  • 2001 研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 医王 秀行: "ジャーヒリーヤ時代の暦法"オリエント. 41巻2号. 20-37 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 医王 秀行: "ユダヤ暦との関わりから見たジャーヒリーヤ時代の暦法"オリエント. 43巻2号. 30-52 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hideyuki IO: "The Calendar in the Jahiliya Period"Orient. 41-2. 20-37 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hideyuki IO: "The Calendar in the Jahiliya Period in Comparison with the Jewish Calendar"Orient. 41-2. 20-37 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 医王秀行: "ジャーヒリーカ時代の暦法"オリエント. 41・2. 20-37 (1999)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 医王秀行: "ユダヤ暦との関わりから見たジャーヒリーカ時代の暦法"オリエント. 43・2(発表予定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 医王秀行: "アブー・ウバイド「財政論」に見るサダカの分配規定(前編)"東京女学館短期大学紀要. 21. 1-25 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 医王秀行: "アブー・ウバイド「財政論」に見るサダカの分配規定(後編)"東京女学館短期大学紀要. 22. 1-29 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 医王秀行: "親族へのサダカの分配について"中央大学人文科学研究所研究叢書 アジアにおける法と国家. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 医王秀行: "ジャーヒリーヤ時代の暦法" オリエント. 41-2. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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