研究課題/領域番号 |
10640279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
鈴木 徹 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20175409)
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研究分担者 |
相場 浩和 光華女子大学, 短期大学部, 助教授 (10221706)
藪 博之 (薮 博之) 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60202371)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 散逸過程 / 巨大共鳴 / 応答関数 / ボーズ・アインシュタイン凝縮 / 量子カオス / 有限量子多体系 / 集団励起状態 / 準位交叉 |
研究概要 |
本研究の主要な成果をいくつかの主要な点に絞って整理する。 1)模型ハミルトニアンの応答関数における散逸効果 原子核における集団励起の散逸機構として重要なものは、複雑な状態との結合による励起強度の分散がある。応答関数におけるエネルギー・運動量依存性を調べるために、非調和振動子を用いた模型的検討を行なった。状態の複雑性が強度の分散に大きく影響すること、一方でカオス的状態においても波動関数に規則性が残ることを見いだした。 2)現実の原子核における巨大共鳴の強度関数のゆらぎ 上記の模型的検討を基礎に、現実の原子核を対象とした考察を行なった。大規模計算に基づいてCa同位体の巨大四重極共鳴の強度関数を取り上げ、そのゆらぎの分析を行なった。局所スケーリング次元に基づく分析の結果、乱雑行列とは異なるゆらぎが発見した。また集団励起の典型例として、スピンに依存する共鳴と核反応の観測量との関連についても検討した。 3)トラップされたボーズ・フェルミ混合凝縮系の集団励起 最近、極低温でトラップされたアルカリ原子気体において、ボーズ・アインシュタイン凝縮系、フェルミ縮退系が実現された。これらは有限な量子多体系として原子核と共通であり、集団振動モードの存在とその散逸過程も研究されている。我々はボーズ・フェルミ混合系を取り上げ、その静的性質を平均場近似のもとで調べ、また、和則の方法を用いて、集団励起状態を調べた。とくにボソン・フェルミオンの逆位相双極子振動、強い引力のもとでの単極子励起による不安定性について新しい結果を得た。
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