研究課題/領域番号 |
10670275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
永浜 政博 徳島文理大学, 薬学部, 助教授 (40164462)
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研究分担者 |
小林 敬子 徳島文理大学, 薬学部, 助手 (90170315)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ウエルシュ菌 / α毒素 / ホスフォリパーゼC / アミノ酸置換 / Caイオン / 溶血活性 / ウェルシュ菌 / ビフェルメンタンス菌 / セレウス菌 / 溶血 / ハイブリッド酵素 / C-domain / キメラ酵素 |
研究概要 |
細菌性ホスフォリパーゼC(PLC)の構造と機能を明らかにするため、ウエルシュ菌α毒素(370残基)のN-domain(250残基)とC-domain(120残基)の役割を検討し、N-domainが、酵素活性に、C-domainが結合に関与することを明らかにしてきた。今年度は、α毒素の生物活性発現には、Ca^<2+>イオンの存在が必須であることから、C-domain中でCa^<2+>イオンの結合に関与すると考えられている269位と336位のAsp残基をAlaにアミノ酸置換した変異毒素(D269A,D336A)を作製、精製し、その活性を測定した。その結果、酵素活性は、wild-typeと比較して、いずれの変異毒素も変化が認められなかった。これに対して、溶血活性は、D336Aは、wild-typeの約1/100に減少したが、D269Aは減少しなかった。次に、wild-typeと変異毒素の赤血球への結合を検討すると、wild-typeとD269Aは、同程度に結合したが、D336Aは、結合が著しく減少していた。さらに、D336Aの溶血活性に対するCa^<2+>イオンの効果を検討するため、種々の濃度のCa^<2+>イオン存在下で検討すると、wild-typeと比較して、D336Aは、Ca^<2+>イオンに対する感受性が低下していた。以上の結果から、336位のAsp残基の変異により、毒素の結合に関与するCa^<2+>イオンが結合できないため、毒素活性が減少する可能性が考えられ、C-domain中の336位のAsp残基は、毒素の細胞への結合に深く関与するCa^<2+>イオンの重要なリガンドであること推察される。
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