研究課題/領域番号 |
10670294
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 国立がんセンター |
研究代表者 |
田中 寅彦 国立がんセンター, ウイルス部, 研究員 (90171785)
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研究分担者 |
加藤 宣之 国立がんセンター, ウイルス部, 室長 (40150883)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 3'X / 3ハイブリッドシステム / NS5B / HCV / リボゾーム / MBP / PTB / RNA複製 |
研究概要 |
本研究では、まず3'X配列と相互作用する細胞性蛋白質を、酵母3ハイブリッドシステムを用いてクローニングすることを試みた。いくつかの候補遺伝子が得られたが、最終的に3'X配列と有意な結合を示す細胞性たんぱく質を同定することはできなかった。また、部分精製したコア、NS3、NS4B、NS5A、NS5Bと3'X配列RNAとの結合をUVクロスリンク法によって解析した。この中では唯一NS5Bが、3'X配列の上流のポリUストレッチ結合を示したのみで、他のHCV遺伝子産物の結合は確認できなかった。 HCV遺伝子の複製実験系を構築する目的で、NS5Bの発現、精製を行った。NS5Bの配列は、HCVの培養系であるMT-2C細胞に、HCVを感染させ、8日後にクローニングした。種々の発現法のうち、maltose binding protein(MBP)と融合たんぱく質のみ可溶性のNS5Bが得られた。精製したMBP-NS5Bは、極めて高いRNA合成活性を示した。精製したNS3,NS4B、NS5AはこのNS5B活性に影響を及ぼさなかった。一方、MBP-PTBはNS5B活性を阻害した。 興味深いことに、MBP-NS5Bは160,000xgで沈殿し、これがリボゾームと結合しているためであることがわかった。結合はNS5BのN末端約100アミノ酸、またはC末端約100アミノ酸部分に依存していた。さらに、精製NS5Bがヒト細胞由来のリボゾームにも結合することを示唆する結果を得た。諸家の報告と合わせ、NS5Bを中心とするHCVのNSたんぱく質、リボゾーム、3'X配列を含むHCV遺伝子、3'X結合たんぱく質が感染細胞内で複合体を形成し、HCV遺伝子の複製や翻訳に関与していることが考えられた。
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