研究課題/領域番号 |
10670902
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
平野 均 山口大学, 保健管理センター, 助教授 (70228807)
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研究分担者 |
小林 孝吉 山口大学, 医学部・附属病院, 医員
高松 範雄 山口大学, 医学部・附属病院, 医員 (40304480)
平田 牧三 山口大学, 保健管理センター, 教授 (10156672)
阿部 公朗 山口大学, 医学部・附属病院, 医員
KOBAYASHI Kokichi Department of Neuropsychiatry, Yamaguchi University, Senior Resident
安部 公朗 山口大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アセチルコリン分泌 / 大脳皮質 / セロトニン神経系 / 前脳基底部-皮質Ch作動性神経系 / セロトニン1A受容体 / セロトニン2A受容体 / エストロジェン / 脳微小透析法 / fenfluramine / 脳微少透析法 |
研究概要 |
【実験 1】皮質ACh分泌における5-HT_<2A>受容体と5-HT_<1A>受容体の相互作用を解明する目的で、ラット前頭葉のACh分泌を測定した。皮下(1.0mg/kg)と前頭葉(10μM)に投与した8-OH-DPAT(DPAT)はACh分泌を有意に増加したが、WAY 100-635(WAY;0.1mg/kg,s.c.;0.1,10μM)は影響しなかった。Fenfluramine(FEN;10mg/kg,i.p.)、またはDOI(2.5mg/kg,i.p.)投与後に前頭葉に投与したWAY(10μM)も、これら薬物のACh分泌増加作用には影響しなかった。一方、同じ方法で投与したDPAT(10μM)はDOI投与後ではACh分泌を一層増加し、ketanserin(5.0mg/kg、i.p.)投与後ではACh分泌に影響しなかった。以上から、(1)5-HTはシナプス後5-HT_<1A>受容体を介してACh分泌をtonicには促進していない、(2)FENによるACh分泌の増加は主として5-HT_<2A>受容体を介して行われている、(3)5-HT_<2A>受容体が活性化している状態では、5-HTによるシナプス後5-HT_<1A>受容体を介するACh分泌促進作用は亢進している可能性が示唆された。 【実験 2】Estrogenの皮質ACh分泌への影響を解明する目的で、卵巣摘除ラットの前頭葉ACh分泌を測定した。卵巣摘除19日目に透析プローブ留置術を行い、直ちにゴマ油に溶解した17β-estradiol(E_2;3.0,30,300μg/kg),またはゴマ油を皮下投与し2日後に透析実験を行った。4群の血清E_2値は著しく異なったが、ACh基礎分泌値とFENのACh分泌増加作用には有意差は認められなかった。以上から、2日間のE_2補充によって、(1)「前脳基底部-皮質Ch作動性神経系」の機能と、(2)5-HT_<2A>受容体機能は回復しない可能性が示唆された。
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