研究課題/領域番号 |
10671123
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
東 尚 長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (60260733)
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研究分担者 |
兼松 隆之 長崎大学, 医学部, 教授 (40128004)
藤岡 ひかる 長崎大学, 医学部, 講師 (00264226)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 肝移植 / 自然生着 / 免疫原性 / 抗原提示細胞 / トレランス / 遊走細胞 / ドナー抗原提示細胞 / リンパ球混合培養反応 / ラット |
研究概要 |
我々はラット肝移植(LEW→WF)において、急性拒絶反応は移植後4日目をピークとして認められるが、それ以後は終息し移植肝は長期生着することを見出し、また移植肝は移植直後には免疫原性を有するものの3日目以後には免疫原性が消失することを証明してきた。このようにトレランス導入時期における、移植肝の免疫原性の変化とそのメカニズムを解析するため以下の実験を行った。 宿主の末梢リンパ組織(脾臓)におけるドナー由来細胞の有無を、移植後各時期の脾細胞を長期生存肝移植ラットの腹腔内に投与し移植肝に対する一過性肝障害の有無により検討した。その結果、12時間目の宿主の脾細胞では一過性肝障害が誘導されたが2-3日目以後の脾細胞は誘導されなかった。また、FACSでは、移植後12時間目の宿主脾細胞に多数のドナー細胞が確認されたが3日目までに明らかに減少した。これらの結果から、宿主の脾臓には12時間目にはアロ(ドナー)抗原を持つ細胞が存在するが、3日目以後は消失すると考えられた。一方、宿主のドナー抗原に対する反応性は術後一過性に低下することをin vivoの実験で明らかにした。 このように肝自然生着モデノレにおいて、移植肝は術後数日で宿主に対する免疫原性を失うが、これは移植肝からドナー由来の抗原提示細胞が術後ただちに末梢に遊走するためと考えられた。
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