研究課題/領域番号 |
10680124
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学一般(含衣・住環境)
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
中村 邦雄 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (00207870)
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研究分担者 |
伊藤 正子 大妻女子大学, 短期大学・家政学部, 助手
皆川 寧子 大妻女子大学, 家政学部, 助手
山崎 恵美子 大妻女子大学, 家政学部, 助手
木下 恵美子 大妻女子大学, 家政学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ポリウレタン / 生分解性 / 熱的性質 / 機械的性質 / 分解ガス / 未利用天然資源 / 未利用資源 |
研究概要 |
おから、ビール粕、あん粕、ワイン粕、メロン粕等を粉末にして、ポリエチレングリコール(PEG)と混合しポリオール(Polyol)とした。これをジフェニールメタンジイソシアネート(MDI)と反応させ、MG/Polyol比の異なる未利用天然資源含有ポリウレタンフィルム(PU)を得た。フィルムの生分解性試験を行い、その生分解試験前後の機械的性質、熱的性質、分解ガス測定、SEM観察を行った。破断点応力(σ_b)及びヤング率(E)は、粕含有率の増加とともに増加し、破断点伸度(ε_b)及び破断点エネルギー(A)は低下した。ガラス転移温度(T_R)は粕含有率の増加とともに上昇した。これは粉末粕含有率の増加とともに、PU中のの架橋点が増加し、すなわち架橋密度が高まり、三次元化が進行するためと考えられる。また、生分解性試験による重量減少率は、いづれの試料においても、試験日数初期の30日までが特に大きく、試験日数の増加とともに高くなりそれ以降は緩やかな増加となった。これらの結果から、あん粕、メロン粕を含有したPUの重量減少率が高くなることが分かった。あん粕、メロン粕は糖度が高く、このことが生分解に影響していると考えられる。生分解性試験後のPUフィルムのSEM写真から重量減少率が大きくなるにつれ、微生物による表面の侵食が大きくなることがわかった。PUが廃棄され、焼却される場合を想定し、燃焼時の発生ガスの分析を行った。分解発生ガスは、約2350cm^<-1>付近の炭酸ガスの吸収が主であり、特に有害なガスの発生は認められなかった。 以上のように未利用天然資源から調製したポリウレタンは生分解性を有し、人と地球環境に優しい高分子材料になると考えられる。
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