• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ナミテントウの翅鞘斑紋パターン形成に関与する遺伝子の分離固定

研究課題

研究課題/領域番号 10740349
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 遺伝
研究機関北海道大学

研究代表者

吉田 磨仁  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (40210687)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードテントウムシ / 斑紋 / Distal-less / ナミテントウ / 翅原基 / サブトラクション
研究概要

ナミテントウ(Harmonia axyridis)は,生態学,応用昆虫学の研究材料として古くから注目されてきた。本種の翅鞘斑紋は遺伝的多型の例として知られ、赤地型、二紋型、四紋型、多紋型などが知られている。遺伝学的研究によれば、斑紋を支配する遺伝子は30以上知られており、これらの遺伝子はすべて同じかもしくはきわめて近接した遺伝子座の複対立遺伝子であると考えられている。本研究では斑紋形式のメカニズムの解明の第一歩として、斑紋形成に関わる遺伝子の探求を以下の2つの方法で試みた。
鱗翅目昆虫では、Distal-less(Dll)遺伝子が斑紋を形成する翅始原組織の細胞群で発現していることが明らかになっている。そこでDll遺伝子が、ナミテントウにおいても斑紋状に発現している可能性について調査した。組織学的観察の結果、翅原基の形成は4齢虫期に開始することが明らかになったので、4齢幼虫、前蛹、蛹期の翅原基でのDll遺伝子の発現をチョウのDll蛋白に対する抗体を用いて調べた。その結果、4齢虫期の翅原基においてはこの遺伝子は翅の縁の沿って発現しており、斑紋状には発現していなかった。従ってナミテントウではDll遺伝子は、斑紋形成には直接は関与していないと考えられた。
次に、斑紋形成に関与する遺伝子を単離することを目的に、翅原基に特異的なcDNAライブラリーを作成することにした。まず、4齢、前蛹、蛹の各段階の翅原基からcDNAライブラリーを作成した。次に、前蛹のcDNAから4齢のcDNAと共通に存在するものをハイブリダイゼーションを利用して除去、前蛹期に発現が始まる遺伝子のcDNAとした。また、前蛹のcDNAと蛹のcDNAとに共通するものを除去し、蛹期に発現が減少する遺伝子のcDNAとした。以上の結果、10個の遺伝子が分離された。これらのcDNAの塩基配列を決定し、ホモロジー検索をした結果、これまで知られている遺伝子と高い相同性は示されなかった。今後、得られたcDNAを用いて本種翅始原組織における発現場所を調べ、これらの遺伝子が斑紋形成に関係しているかどうかを明らかにしたい。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi