研究課題/領域番号 |
10780450
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 国立がんセンター |
研究代表者 |
北中 千史 国立がんセンター, 研究所・生物物理部, 室長 (70260320)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | アポトーシス / BH3 / Hrk / p32 / プログラム細胞死 / Bcl-2 / BH3ドメイン / MycL2 |
研究概要 |
アポトーシスにおける中心的な制御因子であるBcl-2ファミリー蛋白質によるアポトーシス誘導の分子機構を明らかにするため、アポトーシス誘導に重要とされるBH3(Bcl-2 Homology)ドメインに相互作用する細胞性因子の探索を行った。方法としては、BH3を含む最小のアポトーシス誘導性Bcl-2ファミリー蛋白質であるHrkをbaitとし、yeast two-hybrid法によりヒト胎盤cDNAライブラリーのスクリーニングを行った。スクリーニングによって得られた陽性クローンに対しさらにHrkに対する特異性の検討を行った結果、in vivoにおいてHrkに結合していると考えられるcDNAクローン8種類を得た。次にこれらcDNAクローンについてin vitroでのHrkとの特異的相互作用について調べたところ、少なくとも1つのcDNAクローンがin vitroにおいてもHrkと特異的に結合していることが明らかとなった。このクローンがコードする蛋白質はp32と呼ばれHrkと同様にミトコンドリアに局在する蛋白質であるが、その生理機能はいまだ解明されていない。最近このp32の構造が解かれ、3量体からなるドーナツ状のリングを形成していることが明らかとなり、ミトコンドリア内膜においてpermeability transition pore(PTP)と相互作用することによりアポトーシス制御に関わっている可能性が提唱されている。我々の結果はp32がHrkの直接の標的としてアポトーシス制御こ関わっている可能性を強く示唆するものであり、現在p32の種々の変異体を用いてHrk誘導アポトーシスにおけるp32の役割を検討している。
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