研究課題/領域番号 |
10876020
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 暢夫 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (50026556)
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研究分担者 |
由里本 博也 京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (00283648)
阪井 康能 京都大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (60202082)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | Azoarcus CC-11 / カルボシキル化反応 / フェノール / フェノールリン酸 / p-ヒドロキシ安息香酸 / 脱窒性細菌 / 脱窒細菌 / Azoarcus cc-11 / Tauera sp.DNT1 / トルエン / 4-ヒドロキシ安息香酸 / ベンジルコハク酸 |
研究概要 |
本年度は、フェノールからp-ヒドロキシ安息香酸合成のための条件を検討するとともに、さらに広範囲のスクリーニングを行い、新規な脱窒性芳香族化合物分解細菌を見出した。 1)フェノールのカルボキシル化によるp-ヒドロキシ安息香酸の合成: この合成には、フェノールのリン酸化とカルボシキル化反応の2段階酵素反応を必要とする。大量培養して得たAzoarcusCC-11株の無細胞抽出液を用いて、それぞれの反応を探索したところ、第1段目の反応はその逆反応で見知できるものの、正反応に必要なリン酸供与体を特定するには至らなかった。一方、フェノールリン酸のCO_2によるカルボキシル化反応は、高い活性で認められた。無細胞抽出液による酵素実験とは異なり、菌体反応によっては、フェノールからp-ヒドロキシ安息香酸の著量蓄積を認めた。また、培養条件の検討により、その蓄積量を向上させることができた。これらの検討より、この合成反応の律速段階は、フェノールのリン酸化にあることが判明し、さらに蓄積量を高めるためには、そのリン酸供与体の解明と、その反応の増強が必要であることが明かとなった。 2)新規な脱窒性芳香族化合物分解菌の単離: フェノールを単一炭素源とする連続培養より、らせん状の細菌、CC-26株を分離し、16rDNAの塩基配列の解析より、Proteobacteriaのα-subclassに属するMagnetospirillumに近縁な細菌であることを認めた。本菌の鉄イオンに対する要求性の低いことに注目して、鉄イオン制限培地を用いて、広範囲にスクリーニングし、多くの類似な細菌を見出し、系統分類の位置を確定した。これらの菌株は、これまでと同様に、ベンジルCoAを経る代謝経路で、芳香族化合物の分解を行うことも明らかにした。
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