研究課題/領域番号 |
11450372
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中嶋 直敏 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 教授 (80136530)
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研究分担者 |
村上 裕人 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助手 (30274624)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | フラーレン / フラーレン脂質 / 高次フラーレン / 電気化学 / 自己組織化 / カーボンナノクラスター / コンポジットマテリアル / 修飾電極デバイス / 二分子膜 / 電子移動反応 / 修飾電極 / フラーレンフィルム / フラーレンアニオン / X線解析 |
研究概要 |
本研究は、人工脂質二分子膜の持つ自己組織性を一つの軸とし、これに各種のフラーレンを組み合わせたフラーレン・人工脂質ハイブリッド型及びコンポジット型新材料の分子設計・合成を行い、それら新材料の(電子)構造、物性、機能を解明し、自己組織化フラーレン化学の基礎を確立させることを目的として研究を行い、以下の成果を得た。 1.新規フラーレン脂質の合成とキャラクタリゼーション アンモニウム基を有するフラーレン脂質10-(N-Meltyl-2-fulleropyrrolidyl)decyltrimethylammoniumbromide(1)を合成し、脂質1は超音波照射により水に可溶化すること、電子顕微鏡観察により、1は水中で二分子膜をベースとする超構造体を形成すること、1は水溶液中で電子移動反応が可能であること、電極上の1キャストフィルムの電子移動反応が可能であることを見出した。 2.高次フラーレン・脂質フィルムの電子移動反応 電極上のアンモニウム型人工脂質、テトラオクチルアンモニウムブロミドから形成されたフィルムに固定した高次フラーレン(C84)の電子移動反応を調べた。C84単独フイルムは水中で電子移動反応を示さないのに対し、C84/テトラオクチルアンモニウムブロミド修飾電極は、C84モノアニオンからC84テトラアニオンの生成に至る安定な電子移動を示した。 3.ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基を鎖長とするいずれも3本鎖型の3種のフラーレン脂質を素材とする修飾電極を作成し、これらの水溶液系での電子機能を精査した。フラーレンは、構造組織化された二分子膜系でフラーレンラジカルアニオンおよびジアニオン形成を示した。これらのアニオンと電解質カチオンとの結合定数を熱力学的手法により求めたところ、フラーレンアニオンは、疎水的なテトラブチルフォスフォニウムイオンと強い結合定数をもつことがわかった。修飾電極の電子移動反応に対する二分子膜の相転移の影響をディファレンシャルパルスボルタンメトリーにより解析した。
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