研究課題/領域番号 |
11460022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
積木 久明 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (60033255)
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研究分担者 |
今野 晴義 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (10108178)
前田 孚憲 日本大学, 生物資源学部, 教授 (10038309)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 氷核蛋白質 / 凍結障害 / 冷温障害 / 細胞内凍結 / 休眠誘起 / イオンチャネル / 休眠遺伝子 / 氷核合成遺伝子 / 凍結開始部位 / Caチャネル / ニカメイガ / オオタバコガ / Na^+チャネル / K^+チャネル / 耐凍性 / 氷核 / ヨトウガ培養細胞 / 氷核糸状菌 / 凍結傷害 / 休眠 |
研究概要 |
昆虫の低温に対する耐性は、凍結すると死亡する非耐凍性と、凍結しても耐えて生存できる耐凍性とに大きく分けられる。非耐凍性昆虫は凍結すると死亡することから、冬季不凍物質であるグリセロールやトレハロースを蓄積するとともに、凍結を誘導する氷核物質を分解あるいは排出することで、できるだけ過冷却点を低くし、凍結を回避している。一方、耐凍性昆虫は凍結保護物質としての作用も有するグリセロールやトレハロースを蓄積するとともに、氷点下の比較的高い温度で積極的に凍結を誘導する氷核物質を細胞外に生成し、細胞外凍結を誘導することで致命的な細胞内凍結を阻止して生存すると考えられている。しかし、不明な点が多い。 そこで、本研究ではこれまでの一連の研究を取り纏め、従来の研究を検証するとともに、以下について進めた。1)オオタバコガの休眠誘起の要因と耐寒性、2)アブラムシの過冷却点と耐寒性の関係、3)ニカメイガ幼虫の内因性氷核の生成要因、4)耐凍性昆虫の氷核による細胞内凍結の防止機構の解析と、冷温と凍結障害機構の解析、5)ニカメイガ幼虫休眠に関わる遺伝子の解析、6)ニカメイガ幼虫の消化管から分離した氷核フザリウム菌が生成する氷核蛋白質の精製。 これらの一連の研究から、これまで不明であった氷核の生成要因、冷温と凍結障害の発生機構、氷核による細胞内凍結防止機構の一端を明らかにすることができた。今後さらなる研究が必要であるが、氷核の合成遺伝子の特定、耐寒性に関係する遺伝子の解明への手がかりも得られた。
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