研究課題/領域番号 |
11610545
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
その他外国語・外国文学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
青山 亨 鹿児島大学, 多島圏研究センター, 教授 (90274810)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | デーシャワルナナ / ナーガラクルターガマ / マジャパヒト王国 / シンガサリ王国 / プラパンチャ / 古ジャワ語文献 / 中期ジャワ語文献 / インドネシア史 / 東南アジア / インドネシア / 文学 / 中期ジャワ語 / 古ジャワ語 / パララトン / ラージャサナガラ王 / プラバンチャ / ケン・アンロック |
研究概要 |
14世紀に書かれた古ジャワ語宮廷年代記『デーシャワルナナDesawarnana』(通称『ナーガラクルターガマNagarakrtagama』)の校訂本に基づきローマ字翻字による電子版を作成するとともに、日本語への翻訳をおこなった。また、15世紀に書かれた中期ジャワ語歴史物語『パララトンPararaton』の校訂本に基づきローマ字翻字による電子版を作成するとともに、日本語への翻訳をおこなった。 『デーシャワルナナ』はマジャパヒト王国の宮廷詩人プラパンチャが書いた古ジャワ語の韻文98詩編384詩節からなる叙事詩的形式をもった作品である。原題は「地方の描写」を意味する。14世紀後半のハヤム・ウルク王治世期に最盛期を迎えたマジャパヒト王国の繁栄と、13世紀前半成立のシンガサリ王国に遡る王統の系譜を描いており、同時代のジャワの歴史を研究するために最重要な史料である。 『パララトン』は15世紀後半に書かれた著者不明の散文の歴史物語である。原題は「諸王の書」を意味する。前半はシンガサリ王国の創建者ケン・アンロックの伝奇的な生涯を描き、後半は元寇の余波で生まれたマジャパヒト王国の成立の過程から、東西王宮の対立に起因する内乱をへて王国の後期までを描く。後代の編纂であり、また、史実からの逸脱が明かな部分もあるが、シンガサリ王国からマジャパヒト王国の末期までを理解するための根本史料の一つである。 本研究の成果の一部は、岩波講座東南アジア史の第2巻におけるシンガサリ・マジャパヒト王国の歴史記述に用いられると共に、国際学会における発表の基本データとして利用され、インドネシア史の研究に還元されている。
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