研究分担者 |
西村 泰一 筑波大学, 数学系, 講師 (70135614)
塩谷 真弘 筑波大学, 数学系, 講師 (30251028)
本橋 信義 筑波大学, 数学系, 教授 (70015874)
塚田 信高 筑波大学, 数学系, 助手 (50015559)
安本 雅洋 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 教授 (10144114)
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研究概要 |
・自然数の理論の可算モデルに関する次の予想を研究した. 予想:Mを一階ペアノ公理の超準可算モデルとする.通常の自然数の部分ωはその部分モデルになっている.しかしωをimplicitに定義する低い階層の論理式ψは存在しない. いくつか,注意をしておく必要がある.ペアノ公理は帰納法をすべて含んでいるので,1階論理式Ψ(x)でΨの解集合がωに一致するものはない.すなわち,通常の意味でωは定義可能集合にはならない.われわれは定義可能性の概念を少し拡大した.すなわち,2階の変数Xをもつ論理式ψ(X)がωをimplicitに定義するとは,集合ωがψ(X)のただひとつの解になっていることと定義した.われわれは,単純なΣ_3-論理式という概念を導入して次を得た: [結果:]ωをimplicitに定義する単純なΣ_3-論理式はない. ここで上の論理式のクラスは,Xが関数で閉じているという形の主張はすべて含む大きなクラスである. ・単純理論に関する融合を研究した.ω-安定な二つの理論の共通拡大でω-安定なものを決して持たない場合があることはよく知られている.(同じ理論のクラスに属する共通拡大を融合とよぶ.)そこで,理論のクラスを拡大して,単純理論に対して融合が可能かどうかを考察し次を得た: 結果:T_1とT_2を二つの理論として,L(T_1)∩L(T_2)=0とする.ともにヨ^∞-限量記号を消去し,いずれか一方は代数閉包が自明になっていれば,融合が存在する.
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