研究課題/領域番号 |
11640437
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
飯島 雅英 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80232114)
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研究分担者 |
熊本 篤志 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00302076)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | モード変換 / 宇宙空間プラズマ / プラズマ波動 / 電磁波放射 |
研究概要 |
宇宙空間プラズマ中の電磁波の放射機構として、コヒーレントな静電的プラズマ波動が電子ビームの存在、電子の温度異方性等により励起され、このプラズマ波動が電磁波へと変換される機構(モード変換機構)が重要である。本研究は、モード変換による電磁波放射機構について、地球ヘクトメートル電波、オーロラキロメートル電波について、あけぼの衛星搭載のプラズマ波動観測装置(PWS)の観測データの詳細な解析からその諸相を明らかにすることを主な目的とし、さらに木星デカメートル電波の観測研究も並行して行いモード変換理論との対比を実施した。 地球ヘクトメートル電波に関しては、強度の強い放射が特定の周波数(1.7MHz、3.4MHz)で発生していることが明らかとなり、その周波数は、地球のオーロラ粒子降下域において電磁波の起源となるUHRモードの波動が励起される際、波動周波数がその場の電子サイクロトロン周波数の2倍という条件を満たすときに必然的に選択されていることが判明した。 オーロラキロメートル電波に関しては、オーロラ粒子加速域においてオーロラキロメートル電波が発生する際、プラズマの速度空間の非一様性に起因するモード変換過程である、ドップラーモード変換過程が、そのR-Xモードの成分の放射において本質的に重要であることが、あけぼの衛星観測データの解析より実証的に明らかとなった。また、木星デカメータ電波Sバーストの発生は従来提唱されてきたような、電波の放射角と観測点から放射源を見込む角度の幾何学で説明されるものではなく、木星電離層域にIo衛星からの電磁流体波の擾乱にともなって形成される局所的な加速電場による電子の加速現象と1対1に対応するものであることがあきらかとなった。
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