研究概要 |
本研究の目的は、化学プロセス計算に広く用いられている3次型状熊方程式とグループ寄与法を組み合わせたポリマー溶液物性推算法の開発であり、状態式としてはSRK式に自由容積項を組み入れたSako-Wu-Prausnitz式を修正し、グループ寄与法としてはASOG-FVを採用している。この修正SRK式の特徴は溶媒に関するパラメータをSRK式のパラメータから直接求めることができる点である。 初年度は修正SRKグループ寄与法による相平衡推算法を提案した。10種のポリマーの状態式パラメータa^*, b^*, c^*を決定し、ASOG-FVと組み合わせて2成分系ポリマー溶液の気液平衡推算を行った(Fluid Phase Equilibriaに投稿準備中)。本年度は新たに52種のポリマーの状態式パラメータと特性パラメータT^*, P^*, V^*を決定した(J.Chem.Eng.Japanに投稿準備中)。次に、特性パラメータのグループ加算に基づく推定法を提案する。さらに、ポリマー溶液の液液平衡を推算し、修正SRKグループ寄与法の適用性を明らかにする。後半の2つの研究はまとまり次第、Fluid Phase Equilibriaに投稿する。
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