研究課題/領域番号 |
11660123
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮脇 長人 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (80012053)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 水溶液構造 / 水分活性 / タンパク質安定性 / タンパク質分子内疎水性相互作用 / 酵素基質間親和性 / 酵素基質間疎水性相互作用 / ゾル・ゲル転移温度 / 高分子間相互作用 / タンパク質熱安定性 / 酵素基質親和性 / 酵素・基質親和性 / 酵素活性 / 疎水性相互作用 / アルコール脱水素酵素 / リゾチーム / β-ガラクトシダーゼ |
研究概要 |
水溶液はタンパク質機能や食品物性の発現の場である。本研究では、水溶液構造の物理化学的解析とそのタンパク質機能および食品物性との相関関係の解明を目標とする。この目的のためにわれわれは、種々の低分子および高分子の単成分系水溶液について溶液論的解析を行い、水分活性(a_W)および水の活動度係数の溶質濃度依存性から、次式に示す水の活動度係数(γ_W)の濃度依存性のパラメーターαが従来報告されている水溶液構造指標と良好に相関することをこれまでに明らかにしてきた。 1nγ_W=αX_S^2+βX_S^3 X_S:溶質モル濃度 そこでこのパラメーターαに代表される水溶液構造とタンパク質熱安定性との関連について検討を加えた。リゾチーム、α-キモトリプシノーゲンA、アルコール脱水素酵素について、糖類、尿素、塩類などを加えて水分活性を調節した溶液中で、熱変性温度や熱失活速度を測定し、これを水溶液構造パラメーターαと比較した結果、両者は良好な相関を示すことがわかり、これは、水溶液構造がタンパク質分子内疎水性相互作用に影響した結果であることが推測された。 次に、酵素反応と水溶液構造との関係について検討した。アルコール脱水素酵素、リゾチームなどについて、水溶液構造を変化させ、酵素反応速度を測定した結果、水溶液構造は酵素基質間アフィニティに影響し、パラメーターαと酵素反応の親和定数Km値の間には正の相関を見ることができた。このことは水溶液構造が酵素基質間疎水性相互作用に影響を及ぼしたことによるものと思われた。 この他、高分子水溶液の溶液粘度やゾル・ゲル転移温度と水溶液構造との間にも検討を加えた
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