研究課題/領域番号 |
11670208
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
内藤 眞 (内藤 真) 新潟大学, 医学部, 教授 (30045786)
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研究分担者 |
山本 尚 新潟大学, 医学部, 助手 (70313517)
長谷川 剛 新潟大学, 医学部, 講師 (90251800)
梅津 哉 新潟大学, 医学部・附属病院, 助教授 (50251799)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | マクロファージ / スカベンジャー受容体 / リポポリサッカライド / 結核菌 / リステリア / エンドソーム / 生体防御 / MARCO / リポポリサッカリド / BCG / 殺菌 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
動脈硬化発症のカギを握る受容体としてスカベンジャー受容体がクローニングされてから、10年を経過し、意外にも本受容体はマクロファージの生体防御に関わり、しかも、細菌、原虫、ウイルスなど、多種多様の病原体に対して、その取込みを介して抗菌作用を発揮することが明らかにされた。 申請者は本受容体が幅広いリガンド特異性を有することから、マクロファージの根源的受容体であり、生体防御における役割が重要視されるべきと考え、本研究を施行した。本研究はスカベンジャー受容体ファミリーの中でも最初に発見されたクラスAスカベンジャー受容体I型II型について、ノックアウトマウスを活用して行われた。 これまで2年間の研究で、菌体成分であるリポ多糖や結核菌、リステリア菌の取込みにおけるスカベンジャー受容体の検討を行い、下記の結果を得た。 1)本受容体は細菌やLPSの受容体として機能する。 2)本受容体はリステリア菌の取り込みに関わるのみならず、エンドソームからの菌のエスケープ機構に関与する。 3)スカベンジャー受容体ファミリーのなかで、同じクラスAに属するMARCOも、生体防御に深く関与して抗菌作用を発揮する。 これとは別に、申請者はBCG感染においてマクロファージに発現する菌の輸送蛋白TACOを発見した。 以上の成果は細菌感染におけるマクロファージのスカベンジャー受容体の機能を明らかにしたもので、薬剤耐性の問題となっている結核をはじめ、種々のマクロファージ内寄生菌による再興感染症の治療開発に新しい展望を開く手がかりを得た。
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