研究課題/領域番号 |
11670947
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
井上 新平 高知医科大学, 医学部, 教授 (20125826)
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研究分担者 |
下寺 信次 高知医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (20315005)
氏原 久充 高知医科大学, 医学部, 助教授 (00213421)
岡田 和史 高知医科大学, 医学部, 助手 (50304671)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 精神分裂病 / 家族 / 心理教育 / ビデオ教材 / 症状 / 病因 / 再発予防 / 脆弱性-ストレスモデル / ドーパミン仮説 / 心理社会的ストレス / 陽性症状 / 陰性症状 / 精神保健 |
研究概要 |
精神分裂病の家族教育に関する文献や資料を検討した結果、教育用ビデオに含ませるべき内容では、原因・症状・治療(身体治療と心理社会的治療)・社会資源が重要だとわかった。そこで、全5巻より構成されるビデオ教材を作成することに決定した。 平成11年度は第1巻、症状編を作成した。タイトル・プロローグ・患者による症状体験の語り・アニメーションによる症状の説明・患者による対処方法の語り・専門医師による症状の説明・エピローグ・エンドタイトルより構成されている。個々の症状では、幻覚・妄想・思考の異常・感情の異常・奇異な行動を取り上げた。また症状は大まかに陽性症状と陰性症状とに分類でき、治療が異なっていることを説明した。 平成12年度は第2巻、原因編を作成した。タイトル・プロローグ・家族座談会(家族が考える病気の原因や説明についての話し合い)・フリップによる病因の説明・コンピュータグラフィックによるドーパミン仮説の説明・再度の家族座談会より構成されている。分裂病は脳という臓器が傷害される病気であり、家族の育て方が悪いといった考えは間違いであることを強調した。そのことで、家族が多大な安心感を得ることが期待された。 いずれの巻を作成するときも、シナリオ作成、関係者の打ち合わせ会議、専門業者による撮影、試写とナレーションづくりといった手順で進めた。撮影は、高知医科大学附属病院と同大学の教育関連病院である土佐病院とで行い、参加した患者・家族には撮影への同意を得た。 2巻の制作ビデオはすでに講演会などで用いている。全5巻が出来上がった段階で、現在各地で行われている家族教室・家族グループ・個別家族への介入などでの普及を図る予定である。家族が疾患の理解をはかり家庭環境が整えられれば、患者の再発予防に寄与するところが大きい。今後、本教育ビデオを使用した心理教育的家族療法の効果を研究したいと考えている。
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