研究課題/領域番号 |
11671244
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
MOHAMMAD・AKRAM HOSSAIN (M・A HOSSAIN / HOSSAIN M・A) 香川医科大学, 医学部, 助手 (20294754)
|
研究分担者 |
前場 隆志 香川医科大学, 医学部, 助教授 (60157154)
前田 肇 香川医科大学, 医学部, 教授 (00075508)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 異所性移植 / 肝臓 / 心臓 / 動脈再建 / PGE1 / 虚血再還流障害 / D-allose and FK506 / 免疫抑制剤 / D-Allose / 肝阻血再灌流障害 |
研究概要 |
我々はラットを用い、虚血再還流障害の軽減に関する基礎的研究を行ってきた。(1)異所性部分肝移植モデルで、肝動脈再建の重要性を明らかにした。(2)肝温虚血(一時間)後に肝70%切除を行った場合の、Prostaglandin E1(PGE1)の経門脈投与の有用性(門脈血流量、肝組織血流量を著しく増加)を報告した。(3)希少糖であるD-alloseの肝温虚血再還流障害に対する保護効果とそのメカニズムを検討した。肝温虚血再還流障害に対する保護効果は、主に好中球の抑制による再還流臓器の組織血流量の改善によりもたらされることがわかった。D-allose、Allopurinol、Superoxide Dismutase(SOD)をそれぞれ肝温虚血(90分)再還流モデルに投与したところ、D-allose投与群では120分後の%好中球が減少しており、肝温虚血再還流後の生存率を75%(Allopurinol投与群:62%、SOD投与群57%)へと有意に改善した。 これらの結果に基づき平成12年度ではPGE1とD-alloseの研究をさらに発展させた。すなわち、(1)肝硬変ラットを用い、30分の全肝虚血と50%の肝切除を行った。再還流後60分において、PGE1(0.5mg/kg/min)の経門脈的投与により、門脈血流量は非投与群の58%から投与群の71%へと、肝組織血流量は非投与群の39%から投与群の46%へと、それぞれ有意に増加した。また、肝温虚血再還流後の生存率は非投与群の20%から投与群では60%へと著しく改善した。(2)臓器保存液であるUniversity of Wisconsin(UW)液にD-alloseを加えることでその臓器保護効果を検討した。心臓摘出後、24時間冷保存を行い、異所性心移植を行った。移植後D-allose投与群では心筋の浮腫の抑制とATPの増加およびgraft生存率の向上をもたらした。また、ラット肝移植においては免疫抑制剤であるFK506とD-alloseは同等の免疫抑制効果を持つことがわかった。今後、移植医療においてPGE1、D-alloseの重要性が示唆された。
|