研究課題/領域番号 |
11680217
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大谷 尚 名古屋大学, 大学院・教育発達学研究科, 教授 (50128162)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | インターネット / 学校教育 / 教授・学習文化 / 教育におけるテクノロジー / フリー・スクール / ホーム・スクール / 教育実践研究 / 質的研究 / ホームスクーラー / テクノロジー / コンピュータ / 研究手法 / 公立学校 / フリースクール / 海外調査 / 観察研究 |
研究概要 |
本研究では、総合的な学習の研究指定校や日本と米国のフリースクールで継続的に観察・面接を行い、また米国のホームスクーラーの調査も行って、以下のような知見を得た. 1.インターネットを含むテクノロジーの教育利用の全体的な問題状況についての知見 (1)従来からの教室文化、教授・学習文化とコンフリクトを起こしていること (2)これらの文化は、総じて日本のカリキュラムの構造のもたらすものであること (3)この文化的伝統は非常に強く、このコンフリクトにより、インターネット利用に対する文化的変容または文化的同化(acculturation)がなされて、本来の特性とは異なる使い方がされる場合があること (4)同様なacculturationの例は、教育におけるテクノロジー利用ではこれまでもしばしば起きていたのに看過され、そのためにテクノロジー利用は普及しなかったこと (5)インターネットの利用法だけをいくら工夫しても、学校で広く有効に活用されると考えられない.(文化変容を起こして一斉授業の枠組みのなかに組み込まれてしまう可能性あり.) (6)したがって、インターネットも、このような学校文化を変える要因とはなりえないこと 2.この問題の解決のための知見 (1)このような教授・学習文化の潜在的な諸特性を顕在化させる必要があること (2)それらの一部を、教師を含む幅広い合意のもとに意図的・計画的に解体し、組み替えて、新たな教授・学習文化を創造していく必要があること 3.明らかになった今後の研究課題 インターネットだけでなく、近代的な教育システムをささえる校舎・教室のような建造物、カリキュラム・学習指導要領・教科・教科書・時間割・学習指導案のようなとしてのソフトテクノロジー、従来の教材・教具を含めて、包括的な観点から教育におけるテクノロジーと学校文化との間のコンフリクトと相互作用を研究し、解明する必要があること
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