研究課題/領域番号 |
11680517
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奥田 修一 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (00142175)
|
研究分担者 |
高橋 俊晴 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (00273532)
加藤 龍好 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (20273708)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | コヒーレント放射光 / 電子バンチ / 電子ライナック / ミリ波光源 |
研究概要 |
短い時間幅の高エネルギー電子バンチからのコヒーレント放射は、サブミリからミリ波の領域で連続スペクトルを持ち、強力である。本研究の目的は、新しい高輝度ミリ波光源の確立である。 産研電子ライナックの高強度ビームからのコヒーレント遷移放射のスペクトルを、干渉計とシリコンボロメータ遠赤外光検出器を用いて測定し、電子のバンチ形状を評価した。電子バンチのミクロな形状をモニタできるシステムが確立された。この測定系を利用しながら、安定で、高強度の放射が得られるように加速器要素の動作条件を最適化した。コヒーレント遷移放射を加速器室外に導き、回折格子を用いた遠赤外吸収分光測定系を構築した。このような測定系の例は他にない。 光の平均強度、パルスピーク強度、スペクトル、安定性、集光特性、偏光特性などの特性を測定した。他の遠赤外光源と比較すると、ピーク出力で5桁以上、平均出力で1桁以上強い。比較的強い吸収を持つ物質の吸収分光や、特に非線型効果の研究に適した光源であることが明らかになった。 基準試料としてN_2Oガスを用いて吸収分光測定を行い、光源としての基礎特性が明らかになった。吸収の強い水について吸収分光を行い、温度依存性を調べた。波長分解能1%、回折格子を用いて直接的に得られた初めてのデータである。電子ビームと放射が短時間パルスである特性を活かし、両者を同時に利用するパルスラジオリシス系を構築して予備実験を行った。 本研究で従来なかった新しい遠赤外吸収分光系が確立された。今後広範な分野で種々の物質について新しい知見が得られることが期待される。
|