研究課題/領域番号 |
11780047
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 浜松大学 |
研究代表者 |
山田 智之 (菊本 智之) 浜松大学, 国際経済学部, 助教授 (70267847)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 近世後期 / 武芸関係史料 / 中部地方 / 真田家文書 / 真田幸貫 / 松平定信 |
研究概要 |
平成11年度より始めた長野県(長野、松代、松本など)を中心とする中部地方の武芸関係史料の調査、史料撮影、収集、閲覧、検索などは、平成12年度に入ってからも続けて実施したが、12年度は主に解読、分析作業、史料の整理を行い、整理できた部分から成果をまとめていった。その結果、近世後期の藩主間での武芸交流や親子間の武芸伝授の様相が明らかとなり、本研究の主たる目的であった中部地方の武芸の展開の新たな側面が明らかとなった。さらに、本研究の最も重要な対象となった松代藩真田家の文書類からは、新たに他地方からの武芸伝播の様子、また、その藩内や地方で独自の展開を見せる武芸の様相など窺い知ることのできる史料を確認することができた。松代藩真田家に関する史料は、松代の真田宝物館以外に国文学資料館史料館にも真田家文書として一部所蔵されており、これら2カ所の武芸関係史料は大変多く、調査、検索、閲覧、収集などを行った史料については、今後、さらに整理分析を進め活字化する予定である。本研究を通して明らかになった内容の内、最も注目すべき点は、武芸が近世を通して剣、柔、槍など技術的に専門化、細分化する方向性を持つと同時に、一部で武芸を複合化する方向も模索され始めていたことが明らかとなったことである。この件に関しては、松代藩の起倒流の分析を通して研究成果をまとめ、「松代藩真田家の起倒流伝書について」日本武道学会第33回大会(平成12年9月7日:於東北学院大学)の中で発表した。また、松平定信と真田幸貫(松代藩主)の親子、藩主関係に見られる武芸伝播や武芸の複合化については、「甲乙流に見られる柳生新陰流の影響に関する一考察〜甲乙流の開発と再興・融合・継承の過程を中心に〜」と題し、東海武道学雑誌・第4巻第1号に発表予定である。
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