研究課題/領域番号 |
12410011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三島 憲一 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (70009554)
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研究分担者 |
大貫 敦子 学習院大学, 文学部, 教授 (70176957)
木前 利秋 (木前 利明) 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (40225016)
宮田 敦子 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 助手 (90157652)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | アイデンティティ / 文化的自己主張 / 記憶 / 宗教 / 近代化論 / アイデンティティー / 消費 / 在外中国人 / 在外韓国人 / 日系人 / 構成主義 / 本質主義 / 地域主義 / ダブル・オーディアンス |
研究概要 |
本年度は、最終年度にあたるため、これまでの研究成果の再検討と今後の研究のための方法論的議論を中心に研究を行った。特に、普遍主義的なタイトルの下になされる西欧の文化的自己主張に対する反応である非西欧の個別地域の文化的自己主張の実態を今一度検討するとともに、そうしたディスクルスが科学史、美学化、共同体主義などに依拠して行われることの意味を討論した。 また、それと別に、西欧の哲学や神学を自分たちの文化の分析に役立たせる戦略も取り上げられた。さらには、服装、食事、住居などのいわゆる知的分野に属さない分野のディスクルスに、そうした自己主張が浸透している様子も取り上げた。そのプロセスで、各地域のこうした自己主張がおたがいに影響を与えあう実際にもある程度焦点を合わせることができた。また新たなテーマとして紀行文学の重要性が取り上げられた。 方法論としては、西欧由来の言語を使いながら西欧に対する自らの優越性を主張するこうした文化的自己主張のディスクルスをただ単にイデオロギー批判的に分析するのでは済まないことか確認された。こうしたディスクルスは、反応的な近代化の理論を潜在的に宿している以上、それを取り出すための方法をさらに深める必要性が確認された。それは文化的本質主義と文化構築主義という不毛な対立を越えるためにも一層必要である。さらに、文化的自己主張の重要な証言として「記憶の場所」を東アジア各国に関して、また東アジア全体に関して分析する必要も生じてきた。
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