配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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研究概要 |
近年,遺伝子組換え作物が草本植物を中心に利用されるようになってきた.しかしながら,木本植物の果樹類では,形質転換体の商業的な栽培は,我が国はもとより諸外国においても行われていない.本研究の目的は,我々がこれまでに茎頂培養から,形質転換系までの組織培養系を確立してきたカキを材料に,遺伝子組換え個体の商業的利用の場面を想定して,形質転換体を作出し,圃場で栽培して評価することにある.研究期間4年間で得られた成果の概要は以下の通りである. 1)カキ台木系統の大量増殖法の確立 台木系統を大量増殖するための方法を検討し,効果的な挿木法を確立することに成功した.この方法は,ミクロ繁殖した個体を母本にすることで,従来挿し木繁殖が困難であるとされていたカキにおける挿し木繁殖を可能にしたものであり,煩雑な無菌操作を必要としない上に,コスト面から見てもミクロ繁殖に比べてかなり有利であり,実用的であると考えられた. 2)カリフォルニア大学の研究圃場で育成中の個体の調査 カリフォルニア大学の実験圃場において,海外共同研究者のDandekar教授とともに,適合溶質であるグリシンベタインやソルビトールの生合成能が賦与されたカキの形質転換体を実際に栽培試験した.その結果,グリシンベタイン生合成能が賦与された系統よりもソルビトール生合成能を賦与された系統において,矮化効果等がより強くみられることを明らかにした. これらの得られた研究成果を冊子体にとりまとめ,公表した.
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