研究課題/領域番号 |
12610082
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 神戸商船大学 |
研究代表者 |
嶋田 博行 神戸商船大学, 商船学部, 教授 (50162681)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ストループ効果 / 注意 / モデル / 認知心理学 / 自動性 / ストラテジー |
研究概要 |
ストループ効果に関する18個の派生効果を含めた一般モデルは未だに現れていない。モデルを構築する上での問題になっていたのは、継時的なストループ効果を効果について必ずしも統一的なデータが得られていず、さらに先行刺激が消去されずにオンセット時間のずれを伴って空間的な別の位置に後続刺激を提示する実験を行う追試実験が必要になった。しかし、この問題を解決するには、従来の装置では、2色の異なったカラーワードを時間的なずれと空間的なずれを同時に満たして提示することが不可能であり、研究装置の開発を行う必要があった。そこで、音声反応の反応時間計測と、2色以上のカラーワードを異なった場所にオンセットを遅延して提示可能な装置を作成した。ソフトウェアはデルファイを用いて作成し、汎用性のある装置になった。この装置を用いて、継時的なストループ効果の実験を行った。先行刺激と後続刺激との次元間の関連性及び空間的な距離をコントロールした実験を行った。その結果、継時効果とされてきた効果が、従来考えられていた効果よりも複雑であり、必ずしも統一的な結果が得られないことがわかり、さらに実験を続ける必要があることがわかった。 作成したストループ効果のモデルは、モニタリングモデルである。このモデルはストループ効果の課題事態を認知課題の解決するため問題解決事態であるということから出発する。そして、被験者は問題を解決するためのストラジーを長期記憶から検索し、アルゴリズムに基づくルーチン群として構成する。ストループ効果は、エラーと反応時間がトレードオフになっていないが、このことをアルゴリズムに基づくルーチンの数と、自動性に基づくリーディングの処理の抑制ととらえることで説明可能とした。またこのモデルは、マクロードの18の派生効果だけでなく、少なくとも20の派生効果について説明できた。
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